「年末年始は要注意」シニアを狙った“悪質詐欺”が増加、“駆け込みふるさと納税”もターゲットに
ガイダンスに従ってオペレーターにつないでしまうと、前述した警察をかたる手口でお金を取られ、最悪の場合、強盗の標的にされることも。 「高齢者世代は、警察や役所を名乗られると従ってしまう傾向にあるので、それを利用してきます。親に、最近はこういった手口があると伝えるだけでも防止策になります」 年末に横行する詐欺として知っておきたいのは『ふるさと納税』を利用した手口。ふるさと納税の締め切りは12月31日のため、駆け込みで利用する人が狙われる。 「偽サイトの見分け方ですが、ふるさと納税はセールや値引きなどがありません。しかし偽サイトにはそういう謳い文句があることが多く、商品の販売価格が極端に安いと偽物の可能性大です。 クレジットカードの情報を登録してしまい不正に利用されたり、寄付金として支払ったつもりが、お金も取られ返礼品はもちろん来ない……という、悲惨な結果になりかねない」
親を守るためには冷静な声かけを
「主な詐欺被害と対策について紹介しましたが、共通していえる対策としては、『電話で絶対に個人情報を教えない』『怪しいURLは安易にクリックせず、一度誰かに相談する』を徹底してと伝えること。 とはいえ、子が確認してあげるのにも限界があるので、普段から使っているショッピングサイトなどは、ブックマークする習慣をつけて、そこからアクセスするように教えてあげてください。帰省した際に、親御さんのスマートフォンやパソコンにお子さんやお孫さんが、ブックマーク設定をしてあげるのが簡単かと思います」 また、親が詐欺に遭っているかもしれないと思ったら、冷静な声かけが大事だ。 「頭ごなしに否定して、『なんでそんな電話を真に受けるの』と怒ってしまうと、今後親御さんがあなたに相談するハードルが上がってしまいます。冷静に『お母さんと似たような状況で詐欺だったケースがあるんだよ』と丁寧に説明したうえで、警察に通報してください」 また、不安なときには警察相談ダイヤル「#9110」にかけてほしいと伝えるのも手だ。身内の言葉は素直に聞かなくても、警察から『それは詐欺ですよ』と言われれば、納得する人も多いのだという。