「これがUFCだ!俺のベルトを奪えると思ったか」朝倉海を失神で仕留めた絶対王者が絶叫! 激闘後、余裕の労い「今度は俺が日本に行きたいな」
日本人初の偉業は果たせなかった。 現地12月7日(日本時間8日)、米ラスベガスで行なわれた「UFC310」で元RIZINバンタム級王者の朝倉海が世界最高峰の総合格闘技団体「UFC」でフライ級のタイトルを懸けて王者アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)に挑戦したが、2ラウンドでバックチョークを決められ無念の敗北を喫した。 【動画】朝倉海が”失神”一本負けを喫した瞬間。UFC王者が絞め落とした実際のシーン 日本人初の戴冠は叶わなかった。朝倉は1ラウンド、パントージャの左フックをもらいながらも、膝を使った多彩な攻撃を当ててリズムを掴むと、パンチやミドルキックなど手数を増やしながら王者と一進一退の攻防を繰り広げた。 だが2ラウンド開始直後、パントージャの打撃を被弾した朝倉は相手の圧力もありケージに押し込まれると、バックをとられる。そのままグラウンドに展開され防戦一方になると、パントージャの太い右腕が首に巻きつきチョークを決められる。朝倉はなんとか脱出しようとするが次第に意識が遠のき、ついには失神。レフェリーがすぐに試合をストップさせ、無情のゴングが打ち鳴らされた。 すぐに意識を取り戻した朝倉は呆然とした表情で座り込み、唇をかみしめた。そして敗北をようやく受け入れると、スタンドで声援を送ってくれたファンに向け両手を合わせて謝罪するポーズをした。 圧巻の強さで一本勝ちを決めたパントージャはリング上でのインタビューに応じ、「これがUFCのレベルだ! ここは最高のレベルなんだ!」と絶叫。続けて、「日本からやってきた選手が、すぐに俺のベルトを奪えると思ったのか。ここはUFCで、俺の場所だからな。俺の方が強い」と一気に言い放ち、世界最高峰のリングに君臨する王者のプライドを誇示した。 これだけではない。朝倉との激闘後、パントージャは悔しさを募らせる日本人ファイターに向けて激励を込めた余裕たっぷりのメッセージをUFC公式X(日本語版)に寄せている。 「俺はアサクラのような優れたファイターと戦えたことを本当にありがたく思っているよ。自分自身を成長させられたし、俺の実力がどれほどかも分かったしね」 「今回の試合はフライ級にとって最高の試合のひとつになったはずだ。アサクラのような選手と戦うために今回の相手を想定してかなりトレーニングを頑張ってきた。かなり成長できたし、新たなレベルに達せたと思うよ。今度は俺が日本に行きたいな。いや、行きたい!アリガトウ」 世界中から選ばれしファイターのみが集う最高峰のリングで第一歩を刻んだ朝倉。望んだ結果ではなかったが、その気迫は百戦錬磨のUFC王者にしっかり響いたようだ。 構成●THE DIGEST編集部
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