【西武】隅田知一郎9勝目「今日はライオンで勝てて良かった」引退増田達至の登場曲でマウンドへ
<西武3-1オリックス>◇18日◇ベルーナドーム 西武隅田知一郎投手(25)が8回1失点で今季9勝目を挙げ、お立ち台に呼ばれた。 今季は選手出身の上原厚治郎広報(41)がアイデアをめぐらせ、ヒーローインタビューで選手の個性をより表現しようと取り組んでいる。その上原広報をして「隅田は普通に」というのが基本姿勢だ。 引退する増田達至投手(36)の登場曲でマウンドで向かった時のことをインタビュアーに問われた。 「初登板初勝利の時にウイニングボールをもらって、すごくうれしかった印象があったし、感謝の気持ちとかいろいろこみあげてくるものを感じてマウンドに上がって。今日は『ライオン』で勝つことができて良かったです」 話がとても具体的に、話し方も丁寧で、ひと言ひと言がしっかりしみる。 今季最多の11奪三振だったことを問われると。 「2週間前にオリックスにぼこぼこにやられたので、やり返してやろうと思って。打たれたヒット数までは三振取れなかったんですけど、無四球で抑えられたので良かったです」 真面目なだけじゃなく、こうしてウイットに富んだ表現もアドリブでどんどん入れてくる。「隅田はそのままで」。上原広報が全幅の信頼を置いているのもよく分かる。 ロッカー近くに戻っての囲み取材で、隅田に「ささる言葉が多いですが、言葉選びはけっこう心がけていますか?」と尋ねた。 隅田は「心がけてないですね」と笑ったので「分かりました」とそれで引き下がろうとしたら、もうひと言。 「無意識の言葉だと思います」 この“もうひと言”を添えられるのが、やはりすごい。持ち球豊富な隅田は、しゃべりも強い。【金子真仁】