【毎日書評】言いかえるだけで人間関係がスムーズになる「注意・フォロー」するときのひと言
責めたい気持ちはグッとこらえて
× そんなこともわからないの? 〇 これ、ややこしいよね。 (72ページより) 小馬鹿にしているように感じることばを使うと、たとえ軽い気持ちで口にしていただけだったとしても、人間関係にヒビが入ってしまう恐れはあるもの。そんなときには、「私も知らなかったけど」と過去の自分をさらけ出して伝えると、親しみが増して効果的だといいます。 また、「これ間違っていますよ」というような伝え方をしてしまうと、相手は責められていると感じたり、恥ずかしく感じる可能性もあります。そのため、ストレートな伝え方は避けるべき。 たとえば「ここの修正をお願いできますか」と“間違い”を“修正”に変えて伝えれば、やってほしい行動に目を向けさせることができるでしょう。あるいは「落とし穴にハマっちゃったね」と、「落とし穴もたまにはあるよね」という角度からフォローするということも可能。 また、「大変僭越ながら、疑問点を記入しております」というようにクッションことばを使えば、謙虚でていねいな言い回しになります。間違いだと決めつけずに「疑問点」として伝えれば、余計な波風を立てずに済むわけです。(72ページより)
否定ではなく、具体的なアドバイスを
× 全然ダメ。 〇 ここを直せば良くなりそう。 (74ページより) 「全然ダメ」は強めの否定ことばなので避けるべき。印象として「ダメ」が残りやすいため、相手を傷つけてしまう可能性もあるわけです。 同様に、「こんなこといいたくないんだけど…」と伝えてしまうと、「いいたくないことをいわせてしまったのか…怒られるかもしれない」と相手は身構えてしまうかも。そんなときには「気になっているから、伝えておくね」というように、「気になる」という表現を用いながら、柔らかく伝えるのが効果的であるようです。 実践してほしいやり方があったとしても、「こうやってよ!」と自分のルールを押しつけるようなことばはNG。さまざまなやり方・方法・ペースがあるなかで、強制的な指示を与えてしまうと相手を圧迫させてしまうからです。そこで、「こうすると効率がよくなるよ」というように、“よりよい方法”を教える伝え方をするのがいいと著者は述べています。(74ページより)