かんぽ生保問題 日本郵政社長らが辞任会見(全文2)増田氏はベストの後継者
郵便ポストの好きな人間の方がいい側面も
私はいろいろ、この4年強、このグループで経営をやってきて、1個つくづく思ったのは、郵政省に入ったとか日本郵便に入った、日本郵政、かんぽに入った、ゆうちょに入ったっていう方々は、ポストが好きだから、郵便局が好きだから入っているという人が多いと思うんですね。国鉄が好きだから国鉄に入った。電話が好きだから電電公社へいった。そういう人が経営をやったほうがいいという側面は多々あると思っております。ほれた会社で思う存分、鍛えられたノウハウを十分に翼を広げて頑張ってやってもらうという意味では、むしろ内部昇格のほうがいいのではないかという側面も、経営には多々あるなと感じておりました。民間だろうが内部昇格だろうが、しっかり経営力がある人がいいんですけれども、内部昇格と外部からの人間とをぱっと比べたときの特徴として、もうポストが好きだからという人間が経営をした側面も十分あるなと感じておりましたので。 しかも彼らは全然、天下りでもなんでもなくて、衣川も千田もたまたま同時期、民営化して12年です。その前に4年半、公社時代がありました。その前に郵便事業庁というのが2年強ございまして、その郵便事業庁の時代に衣川も千田もわがグループに来ている人間です。従って、役所からの天下りでもなんでもなくて、郵政の生え抜きという人間です。こういう人間のほうがいい側面もあるなと思ったのが1つです。 実際の実力ベースで、千田は長らくかんぽにおりました。むしろ出世が早過ぎたぐらいで、非常に若い、専務でしたけれども実力者でした。最近の2年間、JPキャピタルという、郵便局で新規業務は何をやったらいいんだということを、ただ机の上でうんうん考えていても分からないから、自ら汗をかいて、血を流して、金を付けて、どういう業務が郵便局に向いてるんだということを探るためのアンテナの会社を、JPキャピタルというのをつくりましたけれども、その社長を2年間やっていただいて、このバランスシートだのPLだの、投資のリターンだの、そういう勉強もしてもらって、たまさか、今回こういう事件も起きたときに、かんぽに戻っていた男です。