時代遅れだった? タトゥー禁止の“奇妙なルール”を撤廃 パラリンピックの独自規定変更を米紙が報道「もう隠す必要はない」
パリ五輪の余韻がいまだ冷めやらぬ中で、開幕を間近に控えているのが、パラリンピックだ。 【画像】選手たちからクレームが殺到! パリ五輪選手村の全容をチェック 総勢4400人のパラリンピアンたちが各競技でしのぎを削る一大イベントは、現地時間8月28日に開幕。11日間に渡って五輪と同様に“花の都”パリを舞台に行われる。 パリ五輪で物議を醸した選手村の一部改造など開幕に向けた準備が着々と進められる中で、“あるルール”が話題となった。それはパラリンピックにおいて、5つの輪で構成されるオリンピックシンボルのタトゥーを身体に入れた選手は出場禁止になるというルールが撤廃されたというニュースだ。 そもそも“タトゥー禁止”というのは、パラリンピックを組織する国際パラリンピック委員会(IPC)が独自に設けていたルールだ。タトゥーを「身体広告」としていた同委員会は、当該選手を問答無用で失格としていた。ちなみに五輪では同マークを身体に入れた選手は散見されたが、これは統括組織が国際オリンピック委員会(IOC)であるため、認められていた。 この意外とも言えるルールについて報じた英メディア『Sport Bible』は「いかなる形態でも身体広告と判断されるものは許可されない。オリンピックの五輪マークも例外ではない」と指摘したIPC広報担当の過去コメントも伝えている。 しかし、いわば多様性の時代にタトゥーを禁止するというのは時代遅れとも取れる。ゆえにIPCも考え方を変え、ルール変更を決断したようである。 米紙『New York Times』によれば、「国際パラリンピック委員会は、パラリンピックアスリートたちに対し、オリンピックの五輪を含むブランドやロゴのタトゥーを隠すよう求める長年の方針を変更した」と報道。さらにIPCの広報責任者であるクレイグ・スペンス氏も「そのようなタトゥーを入れているアスリートは、もう隠す必要はない」とだけ説明している。 ルール変更を決断したワケは不明ではある。しかし、今回の決定はタトゥーを好むアスリートたちにとっては朗報と言えよう。28日に開幕するパラリンピックでは、選手たちの身体にも注目したい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]