郵便局に行くと貯まる「ゆうゆうポイント」開始。グループ内「ポイント乱立」への対応は?
日本郵政と日本郵便は15日、全国の郵便局で貯めて使える新しいポイントサービス「ゆうゆうポイント」を11月18日から開始すると発表した。 【全画像をみる】郵便局に行くと貯まる「ゆうゆうポイント」開始。グループ内「ポイント乱立」への対応は? 郵便局に訪れた際などにポイントが貯まり、当初はオリジナル商品などと交換できる。2026年春には郵便サービスのポイント支払いにも対応する。 現時点で、日本郵政グループで展開する他のポイントサービスや決済サービスとの連携はなく、今後検討していくという。
新しい日本郵政グループの「独自ポイント」
日本郵便は、利用者の体験価値向上などを目的として、2023年10月に「郵便局アプリ」をリリース。 郵便局の検索や「ゆうパック」を送る機能などを提供。すでに300万ダウンロードを超えて順調に利用が進んでいるという。 2024年5月には、郵便サービス利用に向けたアカウントとして提供していたゆうびんIDを「ゆうID」に刷新。 10月末時点では1400万IDにまで拡大したが、今後はさらに日本郵政グループ全体の共通IDとしてサービスの拡充に取り組む。 まずは日本郵便内のサービスの連携を進めつつ、段階的にゆうちょ銀行やかんぽ生命を含めたグループ内でも連携。 グループ全体で利用者の体験価値向上を目指す、というのが日本郵政のグループ戦略の1つとなっている。 そうした中で日本郵政グループ独自のポイントサービスとして提供されるのが「ゆうゆうポイント」だ。 「全国の郵便局で展開する初めてのポイントサービス」という位置づけで、ポイントによって利用者がより郵便局にアクセスして利用してもらえるようなることを狙う。
「共通ポイント」ではない3つの機能
18日のスタート時点で、全国にある約2万4000のすべての郵便局(簡易郵便局を含む)でサービスが提供される。 日本郵政本社DX戦略部付部長・日本郵便本社DX戦略部部長の石井大樹氏は、「共通ポイントではない」として、あくまで日本郵政グループ内で利用するポイントだと強調する。 共通ポイントは一般的に、自社グループ外にもポイント利用ができる企業を増やしていき、ポイント経済圏を構築し、ポイントの発行手数料で利益を上げる、というビジネスモデルになる。 石井氏はそういったポイント事業を想定してはおらず、あくまで「既存の郵便局利用者と郵便局の関係強化を目的にした取り組み」だとしている。 機能としては3つ。「貯める」「使う」というポイントサービスの基本に加え「シェアする」という機能も提供する。 貯める機能では、郵便局に来局するとポイントをもらえる。また、ゆうパックを送った時、郵便局のサービス利用した時でもポイントが得られる。
小山安博