いま音楽界大注目の「暴動クラブ」は、平均年齢20歳の本格ロックンロールバンド!「ロックバンドを始めようとした理由? 簡単でカッコよかったからです(笑)」
――そのイベントでは音楽のどんな話で盛り上がったんですか? 釘屋 覚えてる範囲で言うと、ジョニー・サンダースとルー・リード......ストロークスの話もしたかな。僕らの世代って、特定のアーティストだけ聴く人が多いんです。ビートルズだけとか。時代を問わず、幅広くロックンロールを聴いている人と出会ったのは初めてで。 ――ちなみに釘屋さんの音楽遍歴は? 釘屋 僕は中学3年のとき、映画『地獄の黙示録』で劇中に使われてたCCRの「スージーQ」って曲を聞いてびっくりして。早速、地元・広島の中古レコード屋さんで、レコードを300円で買って聞き込みました。その後、ストーンズとかビートルズを通って、ザ・フーやキンクス、ジャムを聴いてモッズバンドを組んでました。 ――音楽の趣味の合う人が、そばにいたんですね。 釘屋 いや。ブルーハーツ好きな友達だったから、ヒロトもマーシーも最初はモッズバンドだったよって、言いくるめました(笑)。 ――暴動クラブの他のメンバーは、どんな音楽が好きなんですか? 釘屋 洋楽はそれぞれ好みがあるけど、邦楽で共通してるのはザ・ルースターズ、サンハウス、シーナ&ロケッツなどの"めんたいロック"です。俺とマツシマはそれ以外、村八分、ルージュとか。いずれにせよみんなロックンロール全部好きですね。で、スタジオで音を合わせたらイメージが伝わるし、演奏もいい。「これはいける」と本格的に活動するようになりました。 ――ルックスはニューヨークドールズみたいというか、みんな似たような雰囲気があります。 釘屋 長髪は偶然なんですよ。みんなそれがカッコいいって思って伸ばしていたんです。ただ最初服はバラバラ。それで見た目を重視しようってことで服のテイストを考え、あとヒナコさんの化粧品を借りて、なんとなくメイクしたら思ったよりいい感じになって(笑)。だから、まぁすべてたまたまですね。なぜか"長髪・お化粧"を褒めていただくことも多いです。 ――結成から2年経ち、ライブハウスのワンマンライブは完売、アルバム『暴動クラブ』のセールスも好調。大江慎也さんや古市コータローさんなど日本のロック界の大御所からも絶賛されています。 釘屋 嬉しいです。憧れていた大先輩や、あと普段から音楽を聴き続けてきた年上の方からかっこいい! ってよく言っていただけます。有名なロックバー、レッドシューズでライブやったら年上の方にたくさんおごってもらいました(笑)。 ――単純な疑問ですが、そもそも釘屋さんがロックバンドをやるようになった理由はなんですか? 世代的にもし何か表現をしたいのであれば、お笑いやYouTuberとかが選択肢として自然な気もするけど。 釘屋 なんででしょうね。シンプルにロックが好きだったのもあるけど......簡単でカッコいいからかな。 ――簡単!? 釘屋 スリーコードのロックンロールなら3~4人いれば誰だってすぐにできそうじゃないですか。お笑いもYouTubeももっと難しいですよね。でも、なめ切ってました。実際はそんな単純なものでもなくて、いまももちろん苦労もしてますけど。