日産ガバナンス委が会見 報告書を公表(全文2)執行と監督の長は分けるべき
海外からの見え方は気にしたのか
日本テレビ:今回、海外の知見の高い方々にもアドバイスを求め、また英語での発表もされるということなんですけれども、やはり海外からの見え方というのを気にされたのかということと、グローバル企業だから当たり前なんですけれども、あと委員会での議論、どのようなことがあったかということをお願いいたします。 榊原:今回の案件っていうのは国内外、国内、もちろん海外からのステークホルダー、一般の方々も含めた大変高い関心がありますので、今回のガバナンス改善っていうのは、そういった国際的な機関投資家あるいはステークホルダーの方々から見ても、十分ご理解いただけるような形にしなきゃいかんということで、われわれ自身の検討に加えて、国内外の機関投資家の意見もわれわれヒアリングをしたということです。 特に、インターナショナルアドバイザーといっておりますけれども、アメリカと英国の世界的なコーポレートガバナンスの権威といわれる方、お3名をお招きして、われわれの提言の内容についてのコメントいただく、あるいはいろんなリコメンデーションもいただくということで、そういったことも参考にしながらすくい上げたということで、先ほど西岡委員長も触れられましたけれども、こういった海外のアドバイザーの方々も、今回の提案っていうのは世界のどのガバナンス体制と比べても遜色のない、むしろ先進的なガバナンス体制だといったご評価をいただいております。 従って、こういう体制を構築した上で、これを誠実に実行していただければ相当高度な、世界的にも十分通用するガバナンス体制が構築できるんじゃないのかなというふうに思っています。 司会:真ん中の列の、2番目の列の一番端の男性の方。
スナール・ボロレ両氏は代表執行役に就けないのか
読売新聞:読売新聞の【カワグチ 00:25:53】と申します。提言の19番になると思うんですけれども、日産の代表執行役にルノーの役員の方は就けないというふうにしてますけども、これはだから、スナールさん・ボロレさんとも、代表執行役には就けないという理解でいいのかというのと、なぜ今回これを提言の中に含んだのかというところを教えてください。 それと2点目なんですけど、ルノーと日産と、そもそもの資本関係に問題があるという指摘もあると思うんですが、今回それについては触れてないと思いますが、そこを触れなかった理由というのも教えてください。お願いします。 西岡:それでは私のほうからお答えさせていただきます。今言いました提言の19、日産の代表役はルノーその他の主要株主、または三菱自動車工業の取締役、執行役、その他の役職委員を兼任してはならない。具体的な人を念頭に置いてこれを作ったわけではなくて、あくまでもガバナンス委員会としてはこういったような状況になった場合には利益相反のリスクがある。結局、別々の会社の、それぞれに取締役としての忠実義務ないし代表執行役としての忠実義務を負うわけなんで、そういう意味での忠実義務の抵触といいますか、そういう利益相反のリスクを避けるために、こういう方は適当ではないという提言を一般的にさせていただいたという趣旨でございます。もう1点はなんでした? 読売新聞:資本関係の件。 西岡:これも、資本関係の問題っていうのはやはり基本的には会社が決めることで、この委員会として先ほど言ったように、目的はガバナンスの改善提言ですので、そこまで踏み込むことは適当でないというふうに判断して、委員会の資本関係については触れておりません。 司会:でしたら、前の男性の方。