憧れのクロースの背番号を受け継いだバルベルデ「心の底から8番がほしかった。でも自分がそのレベルにないことが怖かったんだ」
レアル・マドリーMFフェデ・バルベルデが、MFトニ・クロースの背番号8を受け継いだ際の心境を明かしている。 今季レアル・マドリーで、引退したクロースの背番号8をつけてプレーするバルベルデ。だが自身のアイドルであり、フットボール史に残る選手の番号を受け継ぐことには、葛藤もあったという。 ウルグアイ代表MFは『フランスフットボール』とのインタビューで、次のように述懐している。 「心の底ではその番号を何よりも求めていた。だけど迷いもあったんだ。自分がその番号をつけられるレベルに達していないじゃないかって、怖くてね。僕たちが話題にしているのは、このクラブで歴史をつくった選手のことだ。彼はフットボールの歴史なんだよ!」 「でも妻からこう言われたんだ。『あなたにふさわしいものは受け入れなくてはダメ。クラブがあなたにその番号を渡そうとしているなら、断ってはいけないわ』と。だから本当に迷ったけど、最後には受け入れることにした。決断する上で、妻の存在は大きかったね」 バルベルデにとって、クロースの存在は本当に大きかったようだ。 「ファンとして彼には称賛の気持ちしかない。僕ならば彼にバロンドールをあげていた。彼と知り合ったのはその後のことだけど、若手をいつも助けてくれる人だった」 バルベルデはその一方で、レアル・マドリーで指導を受けた監督たちにも言及。ジネディーヌ・ジダン前監督とカルロ・アンチェロッティ現監督は、やはり類似した指導者のようだ。 「ジダンのことは選手、フットボール界の伝説として称賛してきたけど、その後に僕の父になってくれた。いつも僕や僕の家族のことを気遣ってくれてね。彼の素晴らしいところはそこなんだ。僕の出場機会に関係なく、彼はいつもそばにいてくれた。本当、素晴らしいことだよ」 「アンチェロッティもジダンと同じフットボールの見方をする。指導する各選手のことを完全に理解しているんだ。いつもポジティブなバイブスを発していて、それはとても価値のあることだよ」 では、ウルグアイ代表で指導を受けたマルセロ・ビエルサ監督はどうなのだろうか。 「全然違うよ(笑)! 彼のフットボールの見方は異なっている。彼といると本当に働くことになるし、フィジカル的にクタクタになる。メンタル的にもくるね……。歯を食いしばって、すべてを激しく行う必要があるし、それが精神的な疲労も引き起こすんだ。……だけど、それが結果にもつながる。ビエルサの口から出る言葉は、すべて素晴らしいよ」 「マドリーにも“エル・ロコ(ビエルサ監督の愛称で、狂人の意)”がいるかって? 間違いなくリュディガーだ。なんであんなに狂っているのか、僕には理解できない(笑)。だけど、ロッカールームにああいう人がいるのは、かなりポジティブだよ」