<新型コロナ>大阪府が院内感染対策徹底 吉村知事「命を守るため非常に重要なポイント」
<新型コロナ>大阪府が院内感染対策徹底 吉村知事「命を守るため非常に重要なポイント」
大阪府は16日、新型コロナウイルス感染症の院内感染等によるクラスターの発生を防止し、府民の命を守るため、府内のすべての保健所で病院などを対象とした研修会を17日から実施すると発表した。吉村洋文知事は16日の定例会見で「院内感染を防いで守るべき命というのを、できるだけ守っていくということを重視したい」と話している。 【中継録画】大阪府・吉村知事「大阪モデルで黄色点灯。ミナミに臨時検査場を設置」(2020年7月16日)
会見によると、大阪府内の15日までの新型コロナウイルス感染者2126人のうち、院内感染者数は284人。同じく15日までの府内の新型コロナウイルスによる死亡者86人のうち、院内感染関連は39人だった。 吉村知事は「府内の総感染者の中で院内感染者の占める割合は約10%にすぎない。しかし、死亡例を見ると、院内感染の方の割合は約50%になります。やはりこの院内感染を防ぐというのが命を守るために非常に重要なポイントになってくる」と話す。
こうした事態を受け、大阪府では府民の命を守る院内感染対策として「予防対策の充実」「陽性者の早期発見」「集団感染発生時の支援」という3つの柱を掲げ、今回、予防対策の充実のため、医療機関を対象とした研修の実施を行うことを決めた。
今回は、新型コロナウイルス感染症患者受け入れ病院以外の病院の医療従事者を対象に、大阪府内の18ある保健所のうち、16保健所が「新型コロナウイルス感染症の概要」「府内の事例を踏まえた院内感染対策」「院内感染発生時の対応」というプログラムを基本に研修会を実施する。 残る2つの保健所は、医療機関に出向き、ほかの保健所同様の抗議や防護具の着脱訓練などを行うとしている。
今回の研修実施について吉村知事は「この院内感染をいかに減らしていくのかというのが、失われる命をいかに減らしていくのかにつながると我々は考えていますので、ここに対する集中的な対策を取っていきたい」と話している。