首位から3位後退の青学大アンカー塩出翔太「ふがいない走りで申し訳ない気持ちです」
◆学生3大駅伝第2戦 全日本大学駅伝(3日、名古屋市熱田神宮西門前スタート~三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前ゴール=8区間106・8キロ) 今季開幕戦の出雲駅伝(10月14日、島根・出雲市=6区間45・1キロ)を制した国学院大が、伊勢路でも強さを見せつけ、5時間9分56秒で初優勝を飾った。19年と今年の出雲駅伝に続き、学生3大駅伝3勝目。エースで主将の平林清澄(4年)を中心に、第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で、悲願の初優勝を目指す。1990年度の大東大、2000年度の順大、2010年度の早大、2016年度の青学大、2022年度の駒大に続いて、5校目となる3冠の偉業もかかる。 5連覇を狙った駒大は28秒差の2位だった。2区終了時点で16位と低迷していたが、エース区間の7区(17・6キロ)で篠原倖太朗(4年)が区間賞を獲得し、最長の最終8区(19・7キロ)で山川拓馬(3年)が1995年に早大の渡辺康幸(現住友電工監督)がマークした56分59秒の日本人最高記録まで10秒に迫る歴代2位の57分9秒の好タイムで国学院大を追い上げ、意地を見せた。 国学院大と45秒差の3位は青学大。6年ぶりの優勝を狙った青学大は4区のエース黒田朝日(3年)が区間新記録の激走などで首位を快走。その時点で3位だった国学院大には1分27秒の大差をつけた。エース区間の7区(17・6キロ)では太田蒼生(4年)が、国学院大の平林清澄(4年)と同タイムの死闘を展開。アンカーの塩出翔太(3年)は、2位の国学院大より4秒先にスタートしたが、国学院大のアンカー上原琉翔(3年)に競り負け、2位に後退。さらに終盤には、7区終了時点で2分37秒差あった駒大の山川にも逆転を許した。 塩出は「先頭でタスキを受けたのに、ふがいない走りで3位になってしまいました。申し訳ない気持ちです」とがっくり肩を落として話した。その塩出の肩を2区区間賞の鶴川正也(4年)が抱きかかえ「3位になったのは翔太のせいではない。みんなのせいだよ」と優しく語りかけた。 出雲駅伝1区に続き、区間賞を獲得した鶴川は「創価大の吉田響君(4年)にひっぱってもらったおかげです。吉田君の方が強かった。僕が区間賞を取れたのはタスキをもらったタイミングの差で運がよかっただけです。箱根駅伝までもっと強くなって圧倒的な区間賞とって、チームも優勝します」と前を見据えて話した。
報知新聞社