「不倫関係の女性、借金、妻が死亡する以外に選択肢が無かった」動機について検察側が主張 元長野県議・丸山大輔被告「妻を殺害したのは私ではない」起訴内容を否認 検察側・弁護側が真っ向対立
■防犯カメラ映像について 検察側は、「車で議員会館を出発、大通りを避けて細い道を通り、高速道路も使用せずに自宅に向かった」などと指摘。防犯カメラ映像などで立証するとしました。 一方、弁護側は、「被告が議員会館の外にいたのを誰も見ておらず、防犯カメラに映った車も被告の車ではない」とし、飲酒もしており、「被告は議員会館から移動していない」と主張しました。 ■現場の状況 現場の状況については、検察側が「遺体に抵抗した形跡や逃げようとした形跡がない」「金庫しか、物色されておらず、事前に場所を知っていた人物の犯行」「現場にあった靴跡が、被告のテニスシューズのデザインと一致した」などとして、「被告人の犯行」と指摘しました。 一方、弁護側は、「寝ている子どもたちに気づかれずに妻を呼び出すのは困難」「妻がどのような方法で殺害されたかもわからず、足跡も一致しているとは言えない」として、「第三者による犯行の可能性がある」と主張しました。
今後の裁判はどのように進められるのでしょうか。 再び、裁判所前から中継です。今回の事件は、犯行を裏付ける直接的な証拠が乏しく、検察側は被告が犯人であると推認させる複数の事実を積み重ねて、犯人性を立証する方針です。 裁判員にわかりやすいよう、「動機」や「現場の状況」など4つのテーマに分けて審理を進めます。 16日は、冒頭陳述の後、テーマの一つ「被告の所在・移動状況」について審理が行われました。検察側が安曇野市や麻績村で撮影された防犯カメラの映像を示しながら、被告の移動ルートを説明したのに対し、弁護側は、「映っているのは被告の車ではない」と真っ向から否定していました。 証人として、防犯カメラ映像の解析にあたった警察官も出廷し、時刻補正の手法などについて尋問も行われました。 公判中、丸山被告は熱心にメモを取ったり、弁護士と度々、話をしていました。検察側の証拠の防犯カメラ映像が廷内に流れると、「おっ」とリアクションを取る場面もありました。また、妻の話になると、上を見上げる様子もありました。 17日の裁判も、「被告の所在・移動状況」について証人尋問が行われる予定です。 裁判は、検察側と弁護側で主張が全面的に対立していて、23日間に及ぶ審理が予定されています。
長野放送