車検が変わる2024年10月施行のOBD検査ってナニ? コネクト時代の意外な落とし穴とは?
スマホのアプリや電子パーツの接続がクルマのトラブルを引き起こす時代に
近年のクルマは電子パーツの固まりです。エンジンやモーターといったパワートレインに関わらずその動作は電子制御がデフォルト。ナビゲーションだって新車から3年は通信機能を使って自動アップデートされるなどパソコンやスマホと変わりません。 【画像】車検が変わる2024年10月施行のOBD検査ってナニ?
令和6年10月(輸入車は令和7年10月以降)から運用予定の「OBD検査」とは、安全運転支援装置など高度に発展した現在の車載システムが正しく機能しているか? を車検時に確認しますよ! ということ。つまり、車載コンピュータと故障診断機器をOBDポート経由で接続し、各種機能が正しく動作するか確認する検査項目が追加になることを意味します。 詳細は国土交通省の「自動車の電子的な検査(OBD検査)について」と「独立行政法人自動車技術総合機構の「OBD検査ポータル」をご覧ください。 さて、自動運転技術など高度に進化するいま、コネクト時代の弊害が広がっています。その代表例と思われるのがTVキャンセラーなど各種の電子パーツ(カーアクセサリー)です。また、走行中もYouTubeが見れますよ! などとうたう製品も同類。OBDポートを経由し車載コンピュータにアクセスし情報を得ることで機能させるレーダー探知機などの装着も不具合が発生させる可能性を高めます。
なぜ走行中もTVが見られるのか? 簡単にその仕組みをいうと、車速センサーの信号をちょろまかしクルマが“停止状態”であると勘違いさせTVを映るようにしてしまうから。しかし、いまのクルマは賢いのでGPS信号からクルマが“移動中”であることがわかります。当然、「そんなことあるかいな!」と車載コンピュータが判断。徐々に本来の性能を発揮できなくなります(闇落ち)。
使い続けるとどうなるか? パソコンが徐々に重くなるのと似ています。本来のパフォーマンスで仕事ができないのですから、例えば走行中にクルマがフラつくとか、走りがなんとなくパッとしないとか、様々な症状が顔を出します。