車検が変わる2024年10月施行のOBD検査ってナニ? コネクト時代の意外な落とし穴とは?
いまは画像解析で車線をトレースしたり、ミリ波レーダーで車間距離を測りながらクルーズコントロール機能を柔軟に運用するなど、車載コンピュータは瞬時に変化する膨大なデータを処理しながらクルマを制御しています。つまり、コンピュータの仕事量はハンパありません。極端にいえば、陸上の選手が軽い捻挫程度でも走れませんよね。ザックリいうとこんな状況なんです。 クルマが異物と判断するのはカーアクセサリーだけではありません。スマホのアプリも制御系に干渉する可能性大! 一見便利なアプリが電話帳データなどにアクセスするように、クルマの車載コンピュータを嗅ぎまわればトラブルの原因になりかねません。
さらに問題なのが、このような不具合の症状が出ていても、整備工場の診断機では把握できませんし簡単には治せません(現状)。対策として車載コンピュータを丸ごと交換してキャリブレーション(各種センサーを車載コンピュータとマッチングさせること)を取るとれば、一体いくらになるのやら。その金額は車種にもよるでしょうが「ちょっとした頭金」になるとだけ言っておきましょう。 まあ、いまはそんな時代なんですね。安全装備や運転支援装備がキッチリ働いてくれるよう、何か手を加える前に、自動車メーカーや販売店に確認することを忘れないでください。
ハナシを冒頭まで戻します。ナビゲーションデータのアップデートで触れたように、いまは双方向通信の時代です。例えるなら自動アップデートってある種の遠隔操作ですよね。また、その意図を別とすれば、位置情報を把握することも可能ですし常時監視することも可能なんです。 技術的にはドライバーの健康状態を把握するためのカメラやドラレコを経由し車内を監視することもOK! 悪意があれば最初から半導体にバックドアを仕込むことだって可能な時代です。1年程前だったでしょうか、英国政府高官のクルマがハッキングされていたことがニュースになりましたね。まるでスパイ映画のようなドラマが現実が起こっているのです。