ボクシング 井岡一翔の世界戦中止で堤駿斗の復帰戦がメインイベントに昇格 「しっかり一つの興行をいい形で締めくくる」
プロボクシングのWBA世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦(31日、大田区総合体育館)の前日計量と公式会見が30日、東京都内で行われた。同級9位の堤駿斗(25)=志成=は58・8㌔、同14位で元王者のレネ・アルバラード(35)=ニカラグア=は58・3㌔でともに一発で計量をパス。堤は4月のフェザー級10回戦の前日計量で失敗して6カ月のライセンス停止処分を受けてからの復帰戦。階級も上げての一戦に向けて、「スーパーフェザー級初めての試合。ここまでいいコンディションで、けがもなく順調に来れた。リカバリーもしっかりやって明日に備えたいと思う」と話し、「(相手は)元世界チャンピオンで本当に強い選手ですし、ベテランの選手。強い選手とばかり戦ってきている選手。グッドガイだと目を合わせて思った。明日は最高の試合ができるんじゃないか」と闘志を燃やした。 階級を上げての調整に関しては終始順調をアピール。「体調を崩すことなく、しっかりここまで来れた。スパーリングでも、なんていうんですかね、力が湧いてくる感じが最後の最後まであった」と好感触を示し、「対戦相手のパワーが上がることはもちろんなので、それを自分がどう試合中に感じるかはわからない。ただ自分にとっても絶対にプラスになる部分が大きいと思う。最後までいい減量をすることができたし、今となっては適正階級なのかなと思う」とうなずいた。 また、この日は、メインイベントだったWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチの井岡一翔(志成)とフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)の一戦の中止が発表された。セミファイナルからメインイベントに〝昇格〟となり、「一翔さんが今、一番悔しいと思うし、『自分のことに集中して』とさっき言われた。背負うなんて自分なんかが今できる状況じゃないが、しっかり一つの興行をいい形で締めくくれるように今できることをやりたい」と闘志を燃やした。 興行はインターネットテレビのABEMAが午後3時30分から独占無料生配信。プロ戦績は堤が5戦5勝(2KO)、アルバラードが48戦34勝(22KO)14敗。