【下の階には澪がいる】坂本真綾&河本啓佑が語る!収録エピソード
中国の配信プラットフォーム“bilibili”で約6000万再生の大ヒットアニメ『下の階には澪がいる』が、フジテレビ「B8station」枠にて放送スタートする。原作は韓国発のwebtoonで、日本ではLINEマンガで好評配信中、韓国でドラマ化もされた青春ラブストーリーだ。大学に受かり一人暮らしをすることになった杉浦陽と、下の階に住む元アイドル・如月澪との出会いから始まる物語の行方は……。今回は澪役の坂本真綾と陽役の河本啓佑に、作品の魅力や日本語吹き替えで演じることの難しさなどを語ってもらった。 【関連画像】大人っぽいムードの名場面を見る!(画像9点) ――出演のオファーを受けたときの心境を教えてください。 河本 僕は原作『イ・ドゥナ!』の韓流ドラマで、アニメの主人公・陽と同じ立ち位置のイ・ウォンジュン役をやらせていただきました。アニメ版もあるという話を聞いて「機会があればやりたいです」と伝えていましたが、ありがたいことに「決まりました」と連絡をいただくことができました。もちろん嬉しかったんですが、同時に韓流ドラマとは違うアニメの陽をどう演じようかというドキドキ感もありました。 坂本 こんなに可愛い現役女子大生役は久しぶりだったので「なんで私?」って(笑)、それに尽きる感じです。30代の元アイドルが大学で学び直しをする話だと勝手に思い込んでいたら、陽くんの一個上の先輩だったので「えー!」っていう衝撃がありました(笑)。 ――作品について、どんな印象をお持ちですか? 河本 すごく真っ直ぐなラブコメというか、リアルな大学生の恋愛をガッツリ描いた作品なので、最近のアニメでは逆に珍しいなっていうイメージがありました。 坂本 実写のドラマに近い雰囲気の作品ですよね。濃厚なキスシーンとか、間の多いBGMで見せる表情だけのシーンもあり、すごく大人っぽい作りになっていると思いました。 ――お二人が演じている陽と澪は、どんなキャラクターですか? 河本 陽はすごくコミュニケーション能力の高い男の子だと思っています。二十歳で女の子たちとナチュラルに会話できるのはすごいですよね。アニメの主人公ってしゃべりとか上手くないけど、優しさでヒロインたちと仲良くなっていくみたいなタイプが多いと思うんですが、陽は「大学一年生は、こんな振る舞いは出来ないぞ」っていう格好良さのあるキャラクターで、そこは他の作品と違うポイントかなって思いました。 坂本 澪は元人気アイドルグループのセンターとして活躍していた女の子ですが、第1話で陽くんと出会ったときはライターを片手に火をつけてもてあそんでみたり、いきなりすごんできたり、キラキラした世界で生きてきた人のイメージとのギャップに皆さん驚くと思います。実は私も「澪はこういう人です」と、はっきり一言では表現できず、誰にも本心を掴ませないミステリアスなところが、澪の魅力なんだろうと考えています。 ――お互いのキャラクターについてはどんな印象がありますか? 河本 澪は二十歳の男の子が接するには掴み所がない、ただただ翻弄されるしかない最難関キャラといった感じです。心を動かされるというか、ほっとけないというか、「なんでこんなことを言うのだろう?」「なんでこんなことをしたのだろう?」と考えているうちに、頭の中が澪でいっぱいになって、いつの間にか好きになっている、そんな魅力があると思っています。澪の言動に心が揺れない男の子はいないんじゃないかな? 僕も揺れまくりでしたし(笑) 坂本 陽くんって誰に対してもニュートラルな感じの子ですよね。誰のことも悪く言わないし、どんな相手とも良好な関係を築ける特異なタイプっていう印象があります。澪もいままで出会ってきた男の子との違いを直感的に感じて、惹かれていったのだと思うんです。そんな懐の深さというか、何が来ても受け止める優しさや穏やかな性格といったものは陽くんの魅力だと思いますし、私もすごく好印象を抱いています。 ――実際に収録で演じてみた感想をお聞かせください。 河本 ドラマではヤン・セジョンさんが演じられていたイ・ウォンジュン(陽)ですが、アニメの陽とは表情も口調も全然違っていたので、ドラマの吹き替えのときの演技を一旦忘れた上でアニメの収録にのぞみました。ドラマのときより陽が格好良くなっている印象があったので、それを加味した上で演じたところ、スタッフから「そんな格好良く演じなくてもいいです」と、何回もリテイクを出されてしまいました。「女性と話すことに慣れてない感じをもっと出してください」とか「ちょっと大人っぽかったですね」などと言われながらのアフレコになりました。なんとか20歳の頃の自分を思い出しながら演じている感じです(笑) 坂本 原作マンガで読んだときよりも、アニメの澪は表情がマイルドというか可愛らしさが強く出ている印象があったので。色っぽさの中に年相応な女の子の雰囲気を残しつつも、小悪魔感を出していくみたいな、その微妙なラインを探るのは難しいところでした。大人っぽいムードのアニメではあるんですけど、時折頭身が小さくなったデフォルメの澪が登場するんですよ。そういったいろいろ試せるシーンも多く、澪の新しい部分を発見しながら、毎回楽しく演じさせてもらっています。