「日本に適応できない」? インターナショナルスクール卒業生の〝その後〟 国内で進学、就職した結果
「できないなら別の道を探す」インター校精神で
インター校出身の仲間には、日本の企業に就職した人もいます。英語が話せる人向けの求人情報もあります。佐藤さんは「日本社会の選択肢が閉ざされていると感じたことはありません」と言います。 「日本社会に受け入れてもらえるか」ということよりも、むしろ「そこ(日本社会)に行きたいかどうか」が問題になると言います。文化や風土が合わない人はいるからです。 「でも、もし、合わなければ転職すれば良い。一つの会社に骨を埋める、という感じではないですし、インター校で重視されるのは柔軟性。『できないなら別の道を探す』の精神です」と佐藤さんは話します。 画一的な環境では、「道」を踏み外すのが怖くなる時があります。佐藤さんは「周りの級友の親たちも含めて、本当に多様な将来像を見せてもらったのは大きかった」と、「別の道」への視野が広がった意義を語ります。 インター校で育ち、日本にいながら、世界と日本を行き来してきた佐藤さん。次世代の人に向けて、こうアドバイスしています。 「インター校、大学、会社でも、一つのグループに凝り固まらないことが大事。どこに所属しても良いけれど、違う世界に入っていく努力をしないと、すぐに視野が狭くなってしまうから」