伏兵トゥールーズが驚きのフランス・カップ制覇。初タイトルをもたらした無名集団の“データ活用術”【現地発】
大きな転機は2020年の米国投資会社による買収だ
データを活用した強化システムの最大の成功例が、ファン・デン・ボーメン⑧だ。フランス・カップでは5試合で5アシストをマークし、クラブの初優勝に貢献した。(C) Getty Images
今シーズンのフランス・カップを制したのは、1970年のクラブ設立から無冠が続いていた伏兵のトゥールーズだ。無名の選手たちが成し遂げた驚きのこの初戴冠は、データを活用するリクルーティングの賜物という。(文:フランソワ・ヴェルドネ/訳:結城麻里 2023年6月1日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック フランス』を転載) ―――◆―――◆――― 今シーズンのクープ・ドゥ・フランス(フランス・カップ)で王者に輝いたのは、4月29日の決勝でFCナントを木っ端微塵に打ち砕いたトゥールーズだった。スコアはなんと5-1。歴史あるこの大会のファイナルで一方のチームが5ゴールを奪ってみせたのは、1969-1970シーズンのサンテティエンヌ以来だ(その時も決勝で敗れたのはナントだった)。 とはいえ、当時のサンテティエンヌは1966-1967シーズンからフランス1部
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