三井金属がキャリア付極薄銅箔「マイクロシン」生産能力増強
三井金属は、キャリア付極薄銅箔「マイクロシン」の生産能力を増強すると発表した。上尾事業所とマレーシア工場の生産能力を順次増強し、2027年度までに30万平方メートル、30年度までにさらに40万平方メートル増強し、月産560万平方メートルとする計画。DX導入による製造工程のビッグデータ化およびデータサイエンスによる生産性のさらなる向上や加工・検査工程などにおける設備の増強を行う。 上尾事業所は現行の月産250万平方メートルを27年度に同260万平方メートル、30年度に同280万平方メートルに増強する。マレーシア工場は現行の同240万平方メートルを27年度に同260万平方メートル、30年度に同280万平方メートルに増強する。 マイクロシンは、微細回路形成に適した1・5マイクロメートル~5マイクロメートルの極薄厚みと複数種類の微細な粗化処理を組み合わせた製品で、主に半導体パッケージ基板やスマートフォン用マザーボード(HDIプリント基板)に使用されている。半導体パッケージ基板では、データセンターや車載向けメモリー基盤用途が増加しており、光モジュールや超高速インフラ用多層基板、超高速通信用フレキシビル基板などの新規用途への採用拡大で需要が伸びると見込まれている。