「投球の〝わびさび〟分かっている」西武渡辺監督代行がドラ1武内夏暉に最敬礼 チーム単独トップ7勝目 チームの連敗も「5」で止める
◆西武7―0楽天(3日、ベルーナドーム) 新人の枠を超えた存在感だった。7回5安打無失点。西武の武内夏暉がチーム単独トップの7勝目を挙げた。「ルーキーだけど投球のわびさびが分かり、慌てるところがなかった」。チームの連敗を「5」で止めた快投に、渡辺監督代行も賛辞を贈った。 ■まさか、中日の選手が西武の帽子を…【写真】 2回の援護射撃にまずは感謝した。「僕の仕事は前半をしっかり抑えること。あの3点が大きかった」。野村大樹の犠飛、松原聖弥の適時三塁打、炭谷銀仁朗のスクイズで奪ったリードを、150キロ超の快速球に変化球を交えた変幻自在の投球で守った。 4回に唯一の連打で1死一、二塁のピンチを招いたが、阿部寿樹をツーシームと直球で簡単に追い込み、4球目の148キロ直球でバットに空を切らせた。続く小深田大翔にはチェンジアップを続けて追い込むと、120キロのカーブで投ゴロに仕留めた。 6、7回はいずれも三者凡退と尻上がりの投球内容を披露。7回109球でマウンドを譲ったドラフト1位左腕は「長い回をもっと投げたい。球数が増えてもいい状態を保つ投手になりたい」。近い将来のプロ初完封も予感させる好投だった。 「今一番安定している投手。早いうちに先制すれば、こういう形になると思っていた。久しぶりに理想的な展開になった」。渡辺監督代行がうなずいた。5位にも10ゲーム以上引き離される苦しい状況が続く中、武内の存在は数少ない希望だ。(安田栄治)
西日本新聞社