畑 芽育、初主演映画『うちの弟どもがすみません』共演の4人は「本当の兄弟みたいでした」
畑芽育が映画初主演を務める「うちの弟どもがすみません」が、12月6日(金)に全国ロードショーされる。 【写真を見る】映画『うちの弟どもがすみません』について語る主演の畑芽育 親の再婚&転勤をきっかけに、成田家の長男・源(作間龍斗)、次男・洛(那須雄登)、三男・柊(織山尚大)、四男・類(内田煌音)と共に5人で暮らすことになった高校生の糸(畑)は、戸惑いながらも、新しい生活を始める。持ち前の明るさと面倒見の良さで新しい弟たちと接していくなか、いつしか源のことが気になる存在に。一方、柊は糸に特別な気持ちを抱いていて...。 今回、そんな4人の弟たちをまとめる糸役の畑にインタビューを行った。 ――映画出演が決まったときの想いからお聞かせください 「初主演という立ち位置での出演だったので、これまでとはまた違うプレッシャーや作品を背負う意識が一層深まりました。もしかしたら、まだ22歳なのでこうした立ち位置に来られたのは早いと思われるかもしれませんが、幼少期からこのお仕事を続けてきて、悩んだ時期があったり、先々のことで心配なことがあったりしたので、『座長として組を引っ張る人物になるんだ』という喜びも感じていました」 ――原作をご覧になってどんな印象をもたれましたか? 「純粋に可愛いお話ですし、家族×ラブコメの要素が満載で、原点回帰というか『ここまで女の子たちが夢見るシチュエーションってあったかな』と思いました。今回、そんな素敵な作品で長女役を任されたので、背筋が伸びましたし、しっかりやらなきゃなと思いました」 ――畑さんが演じる糸に感じた魅力を教えてください 「ドタバタしてるところも応援したいし、背中を押してあげたくなるし、とても魅力的なキャラクターだと思います。糸ちゃんの一生懸命さ、ひたむきさ、周りが見えなくなって突っ走ってしまうところって、ちょっと不器用だけど、人間らしい可愛い部分で、愛されるところなのかなって思うんです。私も自分と似ている部分を見つけたり、自分では分からない部分を追求するために突っ走ってみたり...糸ちゃんからエネルギーをもらいながら演じていました」 ――糸は弟たちの面倒を見る明るいお姉ちゃんです。彼女の元気の源ってどんなところにあると思いますか? 「原作を読みながら、糸ちゃんの人生のなかで『守るべき存在』ができたのは、良い成長のきっかけになったんだろうなと思いました。4人の弟のために『一生懸命頑張る』、『家族を大事にしたい』という糸ちゃんのまっすぐさが、原動力につながっていると思います」 ――畑さんから見て、弟役を演じた4人の雰囲気はいかがでしたか? 「空気感もできている男性陣のなかに女性が入ったら、なんとなく空気が変わったり、変な気の遣われ方をされたりして、うまく接することができないのかな、という懸念があったのですが、本当にいい意味で、私のことを"きょうだい"のように扱ってくれました。現場では、男女の壁を気にせず、5人そろってスタッフさんも含めお弁当を食べたり、なんでもないようなお話をしたりしました。振り返ってみると、とても穏やかで、毎日お腹を抱えるぐらい笑いながら過ごした1か月だったなと思います。皆さんの空気感が現場に良い影響を与えてくださったので、私が『座長らしいことをした』というよりも、皆さんに助けられた撮影期間でした」 ――撮影中の思い出深いエピソードを教えてください 「結構自由人が多くて、みんな良い距離感なんです。暑い体育館の中で作間さんがバスケをするシーンがあったんですけど、その日は成田姉弟全員そろっていたので、みんなで応援することになったんです。作間さんは一生懸命頑張っているのに、みんな4、5分で『ちょっと暑いね』って言って涼しい部屋に戻ったりして(笑)。撮影後、作間さんが『すごく寂しかった』とおっしゃっていました(笑)。みんなのびのびとしていて、本当の兄弟みたいでした」 ――作間さんはバスケシーンがあるんですね。とても楽しみです 「作間さんって、すごく器用に見えるんですけど、スポーツのなかで唯一、球技が苦手だそうなんです。作品に入る前からスタッフさんと一緒に練習もされていたみたいなのですが、本当に上手にやられていましたし、そのシーンも見どころなのかなと思います」 ――そんな作間さんと共演してみて、いかがでしたか? 「年齢が下だとコミュニケーションがとりやすいんですけど、作間さんとは同い年だった分、逆に難しくて、最初は私の方が壁を作っていたかもしれません。でも現場に入ると、すごく気さくな方でした。今回、源と糸ちゃんの物語が紡がれていくシーンがあるのですが、どの角度がいいのか、どう喋るとこの2人の雰囲気がうまく作れるのか、などいろいろ相談しながら、一緒に良い空気感を作ることができました。現場では同志のような存在でしたし、役者さんとしても作間さんのことを尊敬しています」 ――続いては、次男役の那須さんの印象を教えてください 「本当に私の勝手な印象なのですが、同い年の作間さんもひとつ年上の那須さんも怖いイメージがあって、どう接すればいいか悩んだんです(笑)。織山さんや煌音くんは年下で、のほほんとした雰囲気をまとっていたから、弟として接することができたのですが、2人のことは、どうしても弟には見えなくて(笑)。ただ、那須さんも作間さん同様に気さくに接してくれたので、本当に助かりました。那須さんの普段の立ち回りは分からないですが、今回は現場のムードメーカーで、イジられキャラを買って出てくださったし、盛り上げてくださったので、すごく頼りになりました。スタッフさんからも可愛がられていたと思います」 ――三男役の織山さんについてはいかがですか? 「織山さんのお芝居がすごく印象に残っています。柊という役が、すごく繊細で難しい役柄だと思っていたのですが、本読みの段階から、私が思い描いていた柊を表現していることにびっくりして...。実際、一緒にお芝居をしても、柊の絶妙な感情を繊細に表現されていたので、勝手で偉そうですけど一役者として『きっと、織山さんは、これからお芝居でも輝いていく方なのかな』と感じました。お一人で黙々と準備をされる方だったのもあって、ミステリアスな部分も多く、柊にピッタリだなと思いました」 ――類を演じた内田さんの印象を教えてください 「これは、4人全員そうなのですが、私が頭のなかで想像していたキャラクターたちが、本当に三次元に生み出されていたんです。そのなかでも、煌音くんは類くんがそのまま飛び出てきたような印象でした。まだ小学5年生なのに、監督が言っていることを誰よりも理解して、誰よりも良い返事をして、誰よりもキビキビと動く。『こんな11歳の男の子いるのかな?』と思うくらいしっかりしていました。現場では、織山さんと煌音くんが現場でイチャイチャしていたイメージがあります(笑)」 ――最後に、この作品ならではだと感じる魅力的なポイントを教えてください 「急に新しい弟たちと5人で暮らすことになり、その家族のなかでラブが起こるというのは非現実的な感じがしますし、私も演じるうえで『共感できない部分』が生まれてきちゃうのかなと心配だったのですが、実際にお芝居をしてみると、なかなかありえない設定ではありつつも、リアリティがあって、ときめく瞬間がすごく多いんです。恋愛の要素だけではなく、家族愛も感じられる作品なので、『少女漫画が原作の映画だから』となかなか足を踏み入れられない人にも、ひとつの『ホームドラマ』として捉えていただくのが、おすすめだなと思いました。温かい気持ちになれる映画になっていますので、そういった要素も皆さんに届けばいいなと思っています」 文・写真:浜瀬将樹 ヘアメイク:菅長ふみ/Fumi Suganaga(Lila) スタイリスト:平田雅子/MASAKO HIRATA
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