受験当日の「子どもの決断疲れ」を防げ!大学入学共通テスト「前日までに親にやってほしいこと」とは?
僕は地方から東京に来て試験を受ける学生を指導することも多いのですが、そのときの最大の不利はこの点にあると考えています。 東京の学生が東京で試験を受けるとき、まるっきり「見知らぬ土地」ではないでしょうから、電車の移動も乗り換えもあまり「決断」をしなくて済みます。でも地方の受験生だと、一度も使ったことのない駅から駅へ移動して、乗り換えをしたり電車を選んだりしなければなりません。「えーと、この電車でいいのかな」と決断をすることになり、この時点でもう「決断疲れ」になってしまうかもしれないのです。
そうならないようにするためには、前日までに試験会場までのルートをしっかりと理解しておき、そのルートをなぞるように移動することが必要です。朝決断をしなくて済むように、前日に「このルートで行こう」と決断しておくのです。 できるのであれば試験会場まで「電車一本で行けるところにホテルを予約する」のもおすすめです。電車に乗っている時間が長くても、単語帳でも開いていれば20分も40分も変わりません。ただ、乗り換えがあると、どんなに近くても決断が消費されてしまいます。試験の日の朝は、なるべく簡単なルートで行けるような道のりが望ましいといえるでしょう。
■電車の乗り換えも「前日」に調べておく また、地元の学生が地元の大学を受験する場合でも、しっかり「前日に」乗り換えの方法を調べておくべきです。「当日に」乗り換え案内を調べるのと「前日に」調べるのとでは、決断が消費されるかどうかで、意味合いが全然違ってくるということを覚えておくべきでしょう。 いろいろお話ししてきましたが、一番大事なのは「試験日の朝に決断しなくて済むように、試験日までに決断しておくこと」です。何時に駅に着いて電車に乗るのか、どんな乗り換えルートを行くのか、コンビニに行って何かを買う必要があるのか、買うとしたら何を買うのか、ということを決めておけるようにすることです。
そうすれば、試験までに無駄な決断をすることなく、最高のパフォーマンスで試験を受けられるはずです。
西岡 壱誠 :現役東大生・ドラゴン桜2編集担当