エンゼルス・大谷の投打成績、このすごさは文句なしのMVP【岡田彰布のそらそうよ】
大谷のすごさとはやっていることが超人
今週はいつもより多めに大谷のことを書く。やっていることが異次元でMVP間違いなしやろと思うけどな。そらジャッジもすごいけど[写真=Getty Images]
プロ野球は大詰めを迎えた。これは日本もアメリカも同じ。エンゼルスの大谷(大谷翔平)も2022年シーズンの仕上げに入った。 まずは大谷のことを書く。彼が打つたびに、投げるたびに、野球界の、メジャーの歴史が変わっていく。それほどの1年だったような気がする。そもそも大谷の何がすごいって、“やってること”が超人的過ぎるわけ。野球を経験した人には分かると思う。投げる、打つ。これを最高のレベルの舞台でやってのける。もう信じられない世界よ。 高校野球までかな。エースで四番、そしてキャプテン。こういう選手はたくさんいる。まさにワンマンチームの漫画の世界だ。オレもそうやった。北陽高(現関大北陽高)では主にショートを守っていたけど、投手不足ということでピッチャーもやった。それなりに投げることはできた。でも所詮やっつけの投手やったし、いまでいう「二刀流」でやっていこうとは、まったく思わなかった。大体がそうだろう。高校を卒業し、大学、社会人、プロに進むと、投打のどちらでいくかを決める。そこで二刀流とはお別れとなる。 引退を発表した糸井(糸井嘉男)も投手で入団し、その後、野手に転向。それでここまでの成績を残したわけで、努力や苦労は相当やったと思うし、称賛に値するプロ人生やったと思う。あの糸井でも投手か野手か、を決め、二刀流の選択はなかった。 それを当たり前のようにこなす大谷のすごさ。こういう選手は二度と出てこない。残りわずかになって大谷は未踏の記録に挑む。打者として規定打席に到達(すでにクリア)。投手として規定投球回数にあとわずかに迫っている。この挑戦こそが大谷が目指していたものだったのか。どちらかの部門において、突出した数字を残せるかもしれないが、投打でそれを成し遂げる。これがいかにえげつないものか。あらためて大谷の時空を超えた能力に・・・
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週刊ベースボール