堤駿斗、大みそかの世界挑戦者決定戦で「しっかり倒して完全復活」 来年末の世界初挑戦理想 井岡一翔に勝利のバトンを
佐々木修平トレーナー(39)は「普段通りに動けている。階級を上げたことはプラスになっている。どんどん課題を克服していっているので、全体的にレベルアップしている。パワーがだいぶつきましたね。(スーパーフェザー級でも)全然問題ないです」と太鼓判を押した。堤は「KOで勝てればベスト。勝ち方にももちろんこだわりたいですし、強豪をしっかり倒して完全復活。インパクトのある勝ち方で復帰したい」と力強かった。
アルバラード対策としては自身の「カウンターパンチ」をキーポイントに挙げた。「精神的にタフなところを一番警戒している」とした。10月9日から11月17日までは米ネバダ州ラスベガスで合宿を実施。全米アマチュア王座18冠のカーメル・モートン(18)=米国らと約60ラウンドのスパーリングをこなした。帰国後は志成ジムの選手や元日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・ライト級統一王者の吉野修一郎(33)=三迫=らと拳を交え、試合に向けてのスパーリングは計150ラウンドぐらいになりそうだ。
「来年の最後に世界戦ができるように、それまでに世界のランカーの選手らにしっかり勝って、世界戦につなげられればいい」と来年末の世界初挑戦を理想として思い描いた。
興行のメインイベントは前WBA世界スーパーフライ級王者で、現同級6位の井岡一翔(35)=志成=が、初防衛を目指す王者のフェルナンド・マルティネス(33)=アルゼンチン=と闘うダイレクトリマッチ。堤の復帰戦はセミファイナルで行われる。
「井岡さんに『お互い最高の一日にしようね』って言っていただいたので、自分がそれに向けて最高の形で先輩にバトンを渡せるように、良い勝ち方をして、良い流れを作りたい。メインイベントにすぐ駆け付けて、喉は次の日にどうなってもいいので、声をからして応援したい」。ジム頭の井岡に勝利のバトンをつなげる。
興行はインターネットテレビのABEMAが午後3時から独占無料生配信する。プロ戦績は堤が5戦5勝(2KO)、アルバラードが48戦34勝(22KO)14敗、井岡が35戦31勝(16KO)3敗1分け、マルティネスが17戦17勝(9KO)。(尾﨑陽介)