カリスマ的人気を誇る夫婦コスプレイヤーの夫が心臓の病気を公表しても、「最期までコスプレをしていたい」と語るワケ。背景には一緒に活動する妻と子どもの存在が
今の目標は、夫婦の「好きな作品100」をすべてコスプレすること
──これからのご夫婦にとっての目標、とくに慢性心不全が明らかになってから考えたことなどに絡めて、ご自身の展望などについて教えてください。 妻は他人の立場になっていろいろなことを考えてくれる人で、感受性が豊かなので、検査に引っかかった段階では「ちょっと心臓があんまりよくないかも」くらいの話しかしていませんでした。さすがに慢性心不全の診断をされたときは話をしましたが、あまり悲しませたくない思いもあるんですよね。 なにより私自身が一番、これで終わるとは思っていないんです。私は現在37歳なのですが、やはり加齢とともに見た目も変化していくので、トレーニングジムで有酸素運動をするなど、体型維持に努めています。バランスのよい食生活を心がけていて、お酒もまったく飲みません。病に負けるイメージはまったくないですね。 私たち夫婦は現在、自分たちの「好きな作品100」を紹介するため、2人でコスプレをして写真撮影をしています。現在、その「好きな作品100」の半分にようやく手が届きそうなところまで撮影しました。 現実にはさまざまな困難がこれからもあるのだと思いますが、同時にそれ以上に負けられない理由と目標もあります。そんなとき、自分たちのこれまでの写真をふと見ると、思い出を形に残すことのできるコスプレというものに出会えてよかったなと思うんです。 ※ アニメや漫画に登場するキャラクターを愛し、多くの称賛を集めたコスプレイヤーに突然襲った病魔。全身に血液を行き渡らせる無二の臓器が機能低下に陥るなか、みかんくん氏はコスプレの活動を続ける。 取材の最後、みかんくん氏は「これまでと変わらず力強く前進していきます」と明言した。アニメや漫画の世界観に自らを同化させ、フィクションの魅力を謳歌すること。たとえ病に冒されていても、楽しむことを諦めない。エンターテイメントに傾ける拍動は止まらない。 取材・文/黒島暁生 写真/みかんくん氏提供
黒島暁生
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