カリスマ的人気を誇る夫婦コスプレイヤーの夫が心臓の病気を公表しても、「最期までコスプレをしていたい」と語るワケ。背景には一緒に活動する妻と子どもの存在が
妻との出会いは「世界コスプレサミット」だった
──そもそものみかんくんさんのコスプレの原体験はなんだったんですか? 幼いころ、バイブルのように読んでいた漫画がありました。そのなかのキャラクターがとにかく好きで、親に衣装を作ってもらったのが初めてのコスプレ体験です。あのときのうれしい気持ちは今でも鮮明ですね。 最近、アニメ好きの子どもがハマっているのが奇しくも同じ作品で、この前はそのキャラクターのコスプレをしたいと言っていました。子どもがやりたいと思えるキャラに出会えたとき、私たちのこれまでのコスプレイヤーとしての経験が生きるので、感慨深かったですね(笑)。こうして家族でコスプレを楽しめるのもうれしいです。 ──手作りの衣装はうれしいですね。比較的幼少期のころから、みかんさんはコスプレには親しんでいたのでしょうか? アニメはずっと好きだったのですが、コスプレを始めるまでには結構時間がかかりました。学生時代に、アニメに詳しい女子に「あなたにピッタリのキャラクターがいるから、イベントでコスプレしてほしい」と言われたのがきっかけでした。ただ、当時の私は、キャラクターに扮して人前に出るのがどうしても恥ずかしくて、乗り気じゃなかったんです。 けれどもイベントに参加してみると、アニメを介してさまざまな人たちと交流ができるし、どの人もみんな作品やキャラクターを愛していて、居心地のいい空間でした。それからはわりと頻繁にコスプレのイベントに参加するようになりました。 妻と出会ったのも、2015年の「世界コスプレサミット」なんです。イベントのことは当然知っていましたが、私は初参加でした。お互いにSNSはフォローし合っていたのですが、そのときが初対面でした(笑)。 ──SNS時代の出会い方ですね! 夫婦コスプレイヤーならではの喜びなどがあれば聞かせてください。 コスプレの醍醐味は、長く続けていると「本物そっくりです」などの反応をいただく機会がたまにあることでしょうか。コスプレするキャラクターには心酔しているので、喜びもひとしおです。そういう交流をさせてもらうことで心が暖かくなりますよね。 夫婦でコスプレをすると、自分だけではなく、最愛の妻がほめてもらっているところに立ち会えるんですよ。お互いが好きなコスプレをして、お互いが称賛されている場面に出会えるのは、やはり励みになりますよね。 また、最近では私たちの活動を見てくれている人たちから「私もコスプレを始めました」「パートナーと一緒に、私もコスプレに挑戦してみました」という報告をいただく機会も増えて、改めてコスプレを楽しむことの原点に立ち帰れます。
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