天王山はドロー、長崎黒星で清水は自動昇格に王手…群馬は6年ぶり降格決定/J2第33節
2024明治安田J2リーグ第33節が、28日から29日にかけて各地で開催された。 【ハイライト動画】55,598人が来場!熱気溢れる聖地国立での首位決戦 28日には、今季のJ2で唯一となる“THE国立DAY”が開催。前節終了時点で首位に立つ清水エスパルスと、勝ち点差「1」で2位につける横浜FCが、55,598人が駆け付けた『国立競技場』で激突した。前半は両者慎重な入りとなったこともあり、決定機らしい決定機は生まれなかったが、後半に入ると序盤の56分に試合が動く。中野嘉大のクロスに髙橋利樹が頭で合わせると、ヘディングシュートはクロスバーに嫌われたが、こぼれ球をジョアン・パウロが押し込んだ。 PK戦を含めると2002年のスーパーカップ、90分間の白星に限定すると2001年を最後に『国立競技場』で勝てていない清水にとっては非常に苦しい展開となったが、74分に途中出場の複数選手が絡んで試合を振り出しに戻す。最終ラインから敵陣までボールを持ち運んだ原輝綺が縦へつなぐと、カルリーニョス・ジュニオ、矢島慎也を経由してボックス内で再びボールを受ける。原の放ったシュートはGK市川暉記に防がれたが、こぼれ球を宮本航汰が押し込んだ。試合はこのまま1-1でタイムアップ。両者の勝ち点差は変わらず、ラスト5試合となっても優勝争いの行方は読めない状態が続いている。 自動昇格にわずかな可能性を残す3位のV・ファーレン長崎は、敵地で4位のファジアーノ岡山との直接対決に臨んだ。直近5試合でわずか1失点と守備で安定感を誇る岡山は、長崎の強力な攻撃陣に自由を与えず、攻撃でも良い形でゴール前へ入るシーンを増やす。ルカオを中心にチャンスを迎えながら、スコアレスで終盤に突入したが、73分に右コーナーキックで均衡を破る。ニアサイドに飛び込んだ鈴木喜丈が頭でコースを変えると、最後はルカオが強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。試合はこのままタイムアップ。岡山は長崎との勝ち点差を「5」に縮めた。 岡山対長崎の結果を受けて、現在首位に立つ清水は、次節昇格決定の可能性が浮上した。清水は6日に控えた水戸ホーリーホックとのゲームを勝利した上で、長崎が同日に控えた大分トリニータとのゲームを引き分け以下で終えれば、自動昇格圏である2位以内が確定。清水は引き分けで試合を終えた場合でも、長崎が敗れた場合はその時点で昇格が決まる。 前節終了時点で岡山と勝ち点で並ぶ5位のベガルタ仙台は、75分に得た左コーナーキックから中島元彦がヘディングシュートを沈め、9位のレノファ山口FCを1-0で撃破。山口はこれでリーグ戦5連敗となった。6位のジェフユナイテッド千葉は、愛媛FCに2-1で勝利。同試合でも2得点を挙げた小森飛絢は、前節のハットトリックに続く2試合連続ゴールで、直近6試合で11ゴールと尋常ではないペースで得点を量産している。7位のいわきFCは栃木SCとの一戦を0-0で引き分けており、ヴァンフォーレ甲府を2-1で破ったモンテディオ山形が、入れ替わる形で7位に浮上した。 また、28日には17位の大分トリニータが10位の藤枝MYFCに2-0で勝利したことにより、最下位に沈むザスパ群馬は、今節消化前にJ3自動降格圏の18位以下でシーズンを終えることが決定。来季は2019シーズン以来、6シーズンぶりにJ3を舞台に戦うこととなった。無念の知らせを受けて迎えた29日のロアッソ熊本戦は、2-2で後半アディショナルタイムに突入したものの、後半アディショナルタイムに岩下航の上げたクロスボールが直接ゴールに吸い込まれ、土壇場の失点で3連敗となった。 今節の試合結果、今節終了時点での順位表、次節の対戦カードは以下の通り。