追悼 ピーコさん 仕事もプライベートも、いつも愛を持って叱ってくれた人。その言葉は私の人生のトリセツです
◆久米さんの代役を務めたときの事 『おネエ☆MANS』の頃よりも、その存在が多くの視聴者に受け入れられない時代もありました。私がすごく憶えているのは、久米宏さんが『ザ・ベストテン』をお休みされていたとき、1週だけ、おすぎとピーコさんがMCを担当されたのです。 当時、お二人と久米さんとは旧知の仲でしたし、現在よりも局内でテレビとラジオが近かったTBS内にあって、『土曜ワイド~』のレギュラーでもあった、おすぎとピーコさんが久米さんの代役を務めるのは、それほど唐突なことではなかったハズでした。 でも、視聴者の方からはオンエア中から苦情が相次いだといいます。それが御本人たちにも届いてしまっていたのでしょうか。バイクに跨って中継も担当されていたお二人がスタジオに戻っていらした際、泣きそうなお顔をしていたことを私は忘れません。
◆“ピーコさん語録”決して忘れません ピーコさんとの想い出に話を戻すと、最後に街でバッタリお会いしたのは10年程前だったでしょうか。ルイヴィトンのエピのグリーンの大きなバッグを肩に背負い、鮮やかな柄のストールを首に巻き、「山田~、元気なのぉ?」と声をかけてくださったピーコさん。会うと必ず直近の芸能ニュースを一つ挙げ、「あれって、どう思う?」とか「あれは、ないよね~」などとピシャリと仰いました。 ワイドショーでの“辛口ファッションチェック”の元祖でもあり、その後、続いた、いわゆる“おネエ”の皆さんの先駆けでもあったピーコさん。 何もできなくて、ごめんなさい。 そして、ありがとうございました。 “ピーコさん語録”の数々、決して忘れません。
山田美保子