【高校サッカー】「蜜蜂軍団」上田西 体張ってハチ強進出 白尾監督「蜂のようにみんなで刺してくれた」
◇第103回全国高校サッカー選手権 上田西2-0矢板中央(2025年1月2日 フクアリ) 「蜜蜂軍団」の快進撃だ。黄色のユニホームを身にまとった上田西が7大会ぶりに8強進出を決めた。堅守とハードワークが光り、白尾秀人監督は「蜂のようにみんなで刺して、体を張ってくれた」と称えた。 ひときわ存在感を放ったのは前半11分に決勝弾を決めたDF東風谷(こちや)崇太(3年)だ。開始早々に自らのファウルでPKを献上。これをGK牧野長太朗(3年)が止めて流れを手にしただけに、「助けられてばかりで何か自分にできないかと思って必死にボールを追いかけた」と胸をなで下ろした。 前半終了間際にはゴールライン上で体を投げ出し、シュートブロックで決定的なピンチを阻止。地獄から天国へと生還した“働き蜂”は「周りの評価を覆して勝ちたい」と過去最高に並ぶ4強入りを見据えた。 (坂本 寛人) 【矢板中央 シュート17本放つも零敗】 矢板中央(栃木)は、相手の2倍近いシュート17本を放ったが零敗。開始早々のPK失敗が響き、高橋健二監督は「PKを決めていれば完全にうちの流れだった。失点してから焦りも出た」と敗因を挙げた。今年は伝統の堅守に加えて攻撃面を強化。初戦から岡山学芸館、日章学園と強豪を連破したものの、「守備的なチームを崩しきれなかったのは次への課題」と語った。