MF常盤亨太(4年=FC東京U-18)(Naoki KATO/GEKISAKA)

　愛するチームに無敗王者のダイナモとして帰還する。明治大MF常盤亨太(4年=FC東京U-18)は4日の内定会見で「FC東京のタイトル(獲得)に貢献したい」と意気込んだ。 【写真】「えげつない爆美女」「初めて見た」「美人にも程がある」元日本代表GKの妻がピッチ登場 　FC東京U-18出身の常盤は明治大に入部すると、栗田大輔監督からポジションも経歴も同じMF安部柊斗(現RWDモレンベーク/ベルギー)との比較で発破をかけられてきた。「偉大な先輩が多い中で直近で自分に似ているのが安部選手だと思うんですけど、本当に4年間そこを意識づけされました。自分の足りないところとか『先輩はこれだけできる』というのをずっと言われ続けてきたので、そこはとても意識しました。ただそれだけになるのではなく、自分の色をそこに加えてというのを意識して練習していました」。 　大学での日々の積み重ねで、もともと運動量を強みとしていた常盤は「動く範囲、見る範囲、パスの範囲」を強化し、献身性と質を高めた。また「この身長(173cm)ですし頭を使わないと勝負できない。頭が一番大事かなと思っていた」高校時代から、考え方を改めた部分がある。 「頭ですべてを考えてしまうときはあまり良くなくて、自分がとにかく先に動いていく中で『こうした方がいいな』と後から頭がついてくるみたいな感覚のときが一番良いプレーができている。自分がとにかく動き回って戦っていく中で他の選手にこうしてほしいとか、自分は次こうするからここに出してとかチームを動かしていった」 　そうしたプレーぶりは、内定会見で栗田監督から「ピッチ上の監督」と表現された。常盤は「初めてそんな言葉をいただいたのでびっくりしたんですけど、そういった評価をいただけたことはとても嬉しい」とはにかんだ。 　プレーの幅を広げ、意識を変えて力をつけたことで掴んだFC東京への加入内定。育ったクラブへの帰還が決まり「とにかく嬉しかったのがまず一番」としつつも、「やっぱり青赤のユニフォームに袖を通す責任というのは自分自身が一番わかっているつもりなので、アカデミー時代にトップの選手を見て憧れたように、自分も憧れを持たれるような選手になる必要がある」と覚悟。FC東京にJ1初優勝を導くべく、関東大学リーグ無敗優勝と日本一の栄光を経験した明治大での学びをプロの舞台でも発揮したい。 「ひとりひとりが自分のためじゃなくてチームのために戦う、自分本位にならないことはとても重要だと思いました。やっぱりチームあってこその自分で、チームがあって自分が活きると思うのでその優先順位は間違えてはいけないなと。そして本当にひとつひとつの試合にとにかく全力で、毎試合燃やし切るところは重要かなと思っています」 　FC東京への想いは、今季J1で16年ぶりに実現した東京ヴェルディとの東京ダービーへの意気込みからも溢れるところ。「東京ダービーは自分が中1でFC東京深川U-15に入ったときから言われている。緑のものを身につけちゃいけないんですよ。緑が嫌いになるというのはあれですけど、意識づけされていた。何があってもヴェルディには絶対に負けちゃいけないと思っている」と常盤。同期のDF内田陽介(4年=青森山田高)とMF熊取谷一星(4年=浜松開誠館高)が東京Vに進む中、「2人とも仲良いんですけど、別に何も気を使うことはない。同期ですけど(彼らは)ヴェルディの選手なので、FC東京の選手として絶対に勝ちたい」と闘志を燃やした。 「どういったチーム状況だったらタイトルを取れるかというのを多く経験させていただいた大学4年間だった。もちろんプロの世界にはタイトル経験のある選手もいますし、それぞれ全員がプロフェッショナルだと思いますけど、自分の経験は絶対にチームに還元できると思っている」。大学サッカー史に残る偉業に貢献した常盤は、愛するFC東京でも栄光を導く構えだ。