日本の田舎の廃屋を、約100万円で買ったアメリカ人夫婦。エアビーにて1泊2万円で貸し出す(海外)
エアビーでゲストハウスを貸し出す
日本の田舎にある古い空き家に魅了されたのは、ベントン夫妻だけではない。人口の減少と都市部への集中が理由で、日本の地方には数百万件の空き家が存在している。 しかし、価格が低く、外国人による不動産購入に制限がかけられていないため、そうした古い民家を買い、新しい命を吹き込もうとする外国人が増えつつある。 夫妻はゲストハウスをエアビーアンドビーを通じて1泊2万円で貸し出している。 昨年の11月に初のゲストを迎え入れた。翌月、スタートアップ・ビジネス・ビザが満了日を迎えたため、夫妻は新たに事業経営者ビザを取得した。 大三島は、しまなみ海道と呼ばれる長い吊り橋で結ばれた有名なサイクリングルートが通る6つの島のひとつとして、ツーリストの関心を集めている。 近所には食料品店が1件と数件のレストランに加え、島には有名な神社や侍博物館もあるそうだ。 日本の多くの場所がそうであるように、大三島もとても安全だと、ダニ氏は言う。「扉に鍵をかけたことはない」と、彼女は付け加えた。 ゲストハウスが稼働し始めたので、2分歩いた距離にあるもう1件の空き家に意識を向け、自宅用に改築することにした。 「そこは40年前から放置されていたので、やることがたくさんあった」とダニ氏が説明した。 加えて、農業と養蜂業の立ち上げにも取りかかった。 「私たちはメキシコ料理が好きで、日本ではなかなかありつけないので、おもにメキシコの野菜を育てることにした。トマトやトマティーヨ、いろいろな種類のトウガラシなどだ」とエヴァン氏は言う。 養蜂に関しては、12のミツバチ・コロニーを養い、最近初めてハチミツを収穫したそうだ。 夫妻が日本で暮らし始めておよそ2年が経つ。それによる大きな変化として、アメリカにいたころよりも深く地元の人々と結びついていることに気づいたそうだ。 夫妻が地元の人々のことを知っているだけではなく、人々も夫妻に親しくしてくれる。 「みんなでまとまって同じ場所に住み、みんなそれぞれの畑に出て、その道中でみんなに出会う」とエヴァン氏は言った。「そして、道で出会う人々に例外なく挨拶するんだ」
Amanda Goh