日本の田舎の廃屋を、約100万円で買ったアメリカ人夫婦。エアビーにて1泊2万円で貸し出す(海外)
空き家をゲストハウスに
ビザ申請の準備をしていたころ、夫妻はゲストハウスにするための空き家を購入した。 アメリカにいたころから物件リストをチェックしていたので、家探しはスムーズに進んだ。最終的には、2件の空き家を所有する計画を立てた。1件はゲストハウス用で、もう1件を自宅にする。 「大三島にある物件で、現地で自分たちの目で確かめたい家のリストをつくった」とエヴァン氏(41歳)はBusiness Insiderに話した。 ある空き家──これがのちに夫妻の自宅となる──を訪れたとき、不動産屋がすぐそばにあり、その時点でまだインターネット上のリストに載っていなかった物件も紹介してくれた。 その物件の所有者は近所に住む75歳の日本人男性だった。彼の両親がそこで暮らしていたのだが、10年前に亡くなったのである。その家はそれ以来手つかずで、家具も残っていた。 「この家を買ってゲストハウスにした」と、以前はマッサージ師をしていたエヴァン氏が語る。「最初に見つけたのは自宅だったが、最初に買ったのはゲストハウスだった」 夫妻はそのゲストハウス用の家を100万円、およそ6500ドルで買った。 「いわば究極のリサイクル計画だ」と、ダニ氏は言う。「家を、その中身もろとも、可能な限り保存することになる」 ありがたいことに、その空き家は状態がよく、改装作業中も、そこで寝泊まりできた。 「主に必要だったのは外見の手直しで、きれいに掃除するのに多くの時間が必要だった」とエヴァン氏は言う。 その家には現代風のトイレもあり、都市の下水道ともつながっていた。 「でも、しばらくお湯は出なかったので、改装工事中は公衆浴場へ行く必要があった」と、ダニ氏は回想する。 夫妻は作業のほとんどを自分たちで行ない、その様子をYouTubeチャンネルで公開した。 ただし、6カ月以内にゲストハウスを実際に運営し始める必要があったため、部分的には業者の力も借りた。 「もし、1年の時間が与えられていたら、すべて自分たちでできた」とダニ氏は言う。 夫妻の話では、空き家の改装におよそ1万9000ドル(約285万円)を、家具、電気製品、家庭用品に5000ドル(約75万円)を費やしたそうだ。