イノシシが公民館に侵入、ガラス割れるもけが人なし 愛媛・東温市
3日朝、愛媛県東温市南方の市川内公民館で、イノシシが建物1階のガラスを割って侵入する騒ぎがあった。発見から約1時間後に捕らえられ、けが人はなかった。 【写真】川内公民館でイノシシが壊したガラス窓を指さす片山益男さん。「猟友会員の高齢化などでイノシシの駆除が追いついていない」と渋い顔で語った=2024年12月3日午後2時14分、愛媛県東温市南方、戸田拓撮影 市によると、表川沿いにある公民館にイノシシが現れたのは開館前の午前7時過ぎ。出勤した清掃員がガラスの割れる音を聞いて気づき、公民館関係者に連絡した。イノシシはガラス片でけがをしており、血を流しながら館内を駆け回った。松山南署員や猟友会員が駆けつけ、午前8時過ぎに網で取り押さえられた。 近くに住む元市議の片山益男さん(87)は「イノシシを駆除する人が減っているため、畑の作物などの被害は増えているが、街中まで出てくるのは珍しい」と驚いていた。捕獲に携わった松山猟友会川内支部の渡部宏治支部長(70)は「公民館近くには保育園もある。子どもが無事でよかった」と胸をなで下ろした。ガラスに向かって「猪突(ちょとつ)猛進」した理由については「街中に迷い込み気が立っていたイノシシが、ガラスに映った自分を敵と勘違いしたのかも」と話した。(戸田拓)
朝日新聞社