万博パビリオン「電力館」 可能性のタマゴたち、83%が完成
電気事業連合会は2日、2025年大阪・関西万博に出展するパビリオン「電力館 可能性のタマゴたち」の建設状況を報道陣に公開した。名前の通り、外観はたまごのような楕円(だえん)形をしており、工事進捗(しんちょく)率は8月末時点で83%となっている。完成は来年1月を予定している。 【写真】電力館のキャラクター「可能性のタマゴ」と大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」 電力館は、大屋根(リング)のすぐ外側の会場北東エリアに位置する。骨組みを銀色の不燃性の厚さ1ミリほどの膜材で覆うことで、外殻がさまざまな形の平面が組み合わさった「ボロノイ構造」になっている。この外観は未来に向けた可能性を表現するだけでなく、天候や時間帯によって日光の当たり方が変わることで見え方が変化し、自然や周囲の環境との調和を目指しているとする。 建物は2階建てで、延べ床面積は2854・4平方メートル。周辺の舗装(約1千平方メートル)には、北陸電力が開発した太陽光パネルの廃棄ガラスを骨材として使用したブロックを採用する予定という。 展示の作業はこれから進め、来年2月の完成を予定している。内部の展示は、二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の先の未来社会を、電力業界ならではの視点から描くという。(桑島浩任)