兄から「生活保護」の扶養照会が届きました。私も余裕はないのですが、“援助”ってだいたいいくらなんでしょうか…?
身内が生活保護を申請したことで、その親族が生活を支援できないかを確認する「扶養照会」が届いた場合どうすればよいのでしょうか。日々の生活に余裕がない中で援助を求められたら誰でも困ってしまうはずです。実際に援助はしないといけないのでしょうか。 本記事では、生活保護の扶養照会について解説します。ぜひ参考にしてください。 ▼「生活保護」の受給要件とは? 親族への扶養照会は必須なの?
生活保護の「扶養照会」とは
扶養照会は生活保護を申請する際に実施されるものです。原則として、親子、兄弟、祖父母、孫といった三親等以内の親族が対象です。 生活保護費は国や自治体の税金が利用されるため、まずは親族からの支援が求められます。仮に親族に扶養してもらいながら生活保護も受給するという不正受給が発覚した場合は、保護費の返還を求められたり生活保護が打ち切りになったりする可能性があります。 また一度不正受給をすると、再申請しても受給を認められることが難しくなるため、次に生活に困窮した際に生活保護が受けられない可能性があります。
扶養照会は断ることもできる
生活保護の扶養照会は断ることも可能です。なぜなら扶養照会に強制力はないからです。扶養照会を断る理由の例として、「扶養できる経済的余裕がないから」などが挙げられるでしょう。扶養照会を受けた親族側に「経済的に援助できない」という理由があれば断って問題ありません。 また、扶養照会を無視しても「扶養意思なし」と判断をされるのみで、親族が扶養を強いられることはなく、生活保護受給希望者も問題なく受給することができます。 ただし、扶養照会を無視すると、受給希望者が生活保護を受給できるようになるまでに時間がかかるというデメリットが起こります。なるべく無視はせず、早めに返送するようにしましょう。
扶養照会で資産や収入がバレることはない
扶養照会の通知を受け取ると「資産や収入まで調べられてしまうのではないか」と心配になってしまいますが、結論としてはそのような事態にはなりません。前述の通り、扶養照会に強制力はないためです。扶養照会については、収入や資産といった記載したくない情報は記載せず、そのまま返送することも可能です。