米PCE価格、10月前年比+2.3%に伸び加速 インフレ高止まり
[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省が27日発表した10月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.3%上昇し、前月の2.1%上昇から伸びが加速した。インフレ抑制に向けた進展が過去数カ月に停滞していることを示した。 前月比は0.2%上昇。前月も0.2%上昇で改定されなかった。 米連邦準備理事会(FRB)は依然として12月会合で3回目の追加利下げを行うと予想されている。 トレードステーションの市場戦略担当グローバル責任者、デビッド・ラッセル氏は、「12月の利下げの可能性は残っているが、2025年については消えつつある」との見方を示した。 変動の大きい食品とエネルギー成分を除いたコアPCE価格指数は前年比2.8%上昇。前月は2.7%上昇だった。 前月比は0.3%上昇で前月と同じ伸びだった。 10月の個人消費は0.4%増でエコノミスト予想の0.3%増を上回った。前月は0.6%増(速報値は0.5%)に上方改定された。 インフレ調整後の消費支出は0.1%小幅に増加。医療、住宅・公共料金のほか、交通・娯楽などのサービスに対する強い需要に主にけん引された。サービスへの支出は0.5%増。 モノ(財)への支出は横ばい。衣服、家具など耐久消費財の支出は減少した。 貯蓄率は9月の4.1%から4.4%に上昇した。可処分所得は0.6%上昇。賃金の0.5%上昇に支えられた。 インフレ調整後の実質可処分所得は0.4%上昇。9月は0.1%上昇だった。