【NFL】TEケルシーの成績向上に自信を見せるチーフス
リーグ屈指のタイトエンド(TE)であるトラビス・ケルシーがシーズン最初の3試合でレシーブ8回、69ヤードという記録にとどまったのは、誰も予想していなかった展開だった。カンザスシティ・チーフスは好調な滑り出しを見せているものの、オフェンスのパフォーマンスは例年通りとは言えず、そこにはむしろ多くの疑問が生じている。とはいえ、組織内ではシーズンが進むにつれてケルシーの成績が向上し、チームが必要とするとき――昨季のプレーオフのように――ケルシーが活躍することに確信しかないようだ。
特定の成績は落ちているが、好調な指標(ケルシーの走行速度)もある。だからこそチーフスは、ケルシーは衰えているわけではないと断言できるのだ。
情報筋はケルシーの成績が以前に比べて低迷している理由として、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズがオープンになっている選手に積極的にパスを投げている中で、ケルシーが相手ディフェンスから特別なマークを受け続けていることを指摘。また、ワイドレシーバー(WR)ラシー・ライス(3試合の合計でキャッチ24回、288ヤード、タッチダウン2回)がNFL屈指の若手レシーバーとして頭角を現していることが、ケルシーのタッチ数を制限することにつながっている。
相手チームがケルシーに特別な注意を払わず、ダブルチームをしなくなれば、その成績は向上するだろう。しかしそれまでは、ライスや他の選手たちに任せておけばいい。実際、ケルシーが練習で特別な指導を行ったことが、ライスがゾーンカバレッジに対してケルシーが得意とするようなルートを走るのに役立っている。それこそが、今季のこれまでにライスが活躍している一因だ。
さらに、新人WRゼイビア・ワーシーの電撃的なプレーや、実りのあるランプレーを考慮すると、チーフスがよりバランスのとれた生産的なユニットになれると自信を持っている理由が見て取れるだろう。
とはいえ、ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードやチーフスの関係者は、ケルシーがオフシーズンに旅行した影響で調子を崩している(そのようなことはない)、あるいは気が散っている(そのようなことはない)、年をとっている(ケルシーは35歳だが、まだ十分にやれることを示している)といった否定的な意見を耳にしているはずだ。