「仕事ができる人」に備わる3つの特徴とは?思考の「解像度」を上げられるかどうかがカギ
「仕事ができる人」になりたいなら「解像度」を上げるべし
社会人になりたての頃、会社の上司や先輩に「できる新人」と見られたくて必死だった筆者は、あえて異なる意見を言ってみたり、マイナー分野の知識をひけらかしたりと何かにつけイキり散らしていたのですが、そんなペラッペラの逆張り小僧が百戦錬磨の大人たちに通用するわけはなく、あっさりと浅はかさを指摘され、撃沈しておりました。 「解像度が高い人」と「解像度が低い人」の違い【チェックリスト】 ただ、ちょっと変わった意見を提示するのは、「できる」と思わせる戦略として間違っていなかったかもしれません。そう認識させてくれたのが、『「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』という書籍です。タイトルにもある「解像度が高い人」とはいわゆる「仕事ができる人」のことで、そういう人たちには、「物事が細かく見えている」「ユニークで鋭い洞察を得ている」「物事をわかりやすく伝えられる」という3つの特徴が見られるとのことでした。
筆者がやろうとしていたのは、2番目の「ユニークで鋭い洞察を得ている」に相当するかと思いますが、大して鋭くもなければ他の2つの特徴も備えていなかったので、結局誰にも相手にされなかったのだと思います。当時を振り返ると、顔から火が出るどころかジェット噴射しそうです。 ちなみに、本書ではこの3つの特徴を高める具体的なトレーニング法が紹介されていますが、ここでは3つの特徴を解説した部分だけを抜粋してお届けします!
「物事が細かく見えている」と分解→原因究明→改善ができる
「解像度が高い人」の特徴として、第一に「物事が細かく見えている」ということが挙げられます。例えば、営業の場合の例を考えてみましょう。 もし今月の受注目標が達成できなかったとします。このときに、「解像度が低い人」の典型は、細かく分解せずにふわっとしたまま動き出すことです。例えば、「受注件数が足りないなら、提案の際のトークスクリプトを見直そう」といった具合にです。おそらくこの方に「なぜか?」と聞いても、答えられないでしょう。 一方、「解像度が高い人」は、物事を細かく分解して考えます。この例であれば、安易に結論を出すのではなく、まずは「受注」という結果に至るまでのプロセスを分解するでしょう。「DM→電話→アポ→面談→提案→案件化」といった具合にです。 そして、それぞれについて、 ●今月は何件ずつできたのか? ●過去の数字や目標の数字に対して、どれくらいショートしていたのか? ここまで細かく分解し、そのうえで「前年同月比で、電話の件数がショートしている。今月、受注目標を達成できなかったのは、電話の件数が足りなかったからだ」といったように、細かく分解したうえで、適切に原因を突き止め、そのうえで改善に動き出します。これであれば、「なぜか?」と問われたときにも、パッと具体的な数字を基に話すことができます。 これは、このような原因分析のときだけではありません。顧客像の具体化であれば、顧客がいま何に最も困っているかを把握していて、その悩みをどれくらいの頻度で感じていて、そのときどんな感情で、そのためにどんな商品やサービスを買っていて、どんな風に工夫をしているかなど、細かく見ています。 「解像度が高い人」が質問をされたときにパッと具体的な話ができるのは、このように普段の思考から、物事を細かく見ているからなのです。