教職員のやりがいや業務負担減、現場の声 子どもの成長喜び、長時間労働…福井県教委調査
福井県教育委員会(県教委)は、県内公立学校の管理職を含む全教職員を対象に、働き方に関するアンケートを実施した。回答者の7割余りが仕事に喜びや楽しさを感じ、子どもの成長を実感できることなどをやりがいに挙げた。一方で授業以外の業務の負担感を訴える声も多く、県教職員課は「働きがいをさらに高め、働きやすい環境を整えていく」としている。 アンケートは8月に実施し、対象7689人のうち6040人が回答した。 「仕事に喜びや楽しさを感じているか」との問いに対し、「感じている」「やや感じている」が計74%に上った。「あまり感じていない」「感じない」は計8%で、「どちらともいえない」が18%だった。 仕事のやりがいを10点満点で評価してもらったところ平均7・15点だった。具体的には「子どもの成長を実感できる」が最も多く、「子どもと感動が共有できる」「子どもの人間形成に携われる」と続いた。 一方、働きやすさの評価は平均6・65点。「授業以外の業務負担」のほか「長時間労働」「人材不足」などが指摘された。改善に向けた具体的な対策を聞いたところ、小中高校、特別支援学校のいずれもトップは「学校行事の精選や削減」だった。 同課は行事の在り方について「別々に実施している地区と小学校の体育祭を合同にしたり、時間を半日に短縮したりするなどの方法がある」と例示。中高では、休日の部活動の地域移行や部活動指導員の配置増を求める意見も多かった。 県教委は本年度、業務改善を図るためのリポートを作成し、小中に配布した。部活動の技術指導を外部指導者に任せたり、授業時間を短縮して総合的な学習の時間を設けたりするなどの事例を挙げた。業務負担の軽減に向けた人員増にも取り組んでおり、教員免許を持っている教職未経験者に講師としての勤務を働きかける説明会を開催するなどしている。