【気になる輸入車⑩-2】2023年一番印象に残ったクルマ、2024年に期待するクルマ「本誌執筆陣が語る、それぞれのイヤーカー:後編」
日本導入は23年最大の嬉しい驚き「コルベットZ06」── 島下泰久
本国仕様は「センタークアッド」マフラーのうち2本が直管と聞き、日本導入は難しいかなと思っていただけに、シボレー コルベットZ06の上陸は、2023年最大の嬉しい驚きとなった。 排気系が変更されてパワーも下がったが、それでも646psを発生する5.5L自然吸気V8のフィーリングは素晴らしく、シャシもそれをしっかり受け止めていて、走っている間ワクワク、ゾクゾクが止まらなかった。 ぜひ手に入れたいが、世界で日本で大人気というから、指をくわえて見ているしかないだろうか。 ■島下泰久が2024年に期待する1台「メルセデス・ベンツ Eクラス」 2024年に期待するのはメルセデス・ベンツのEクラス。将来の電動化、デジタル化との橋渡しのクルマだと言うが、国際試乗会で体験した乗り味、最新のインフォテインメント、運転支援装備の制御は、どれも溜息が出るほど素晴らしかった。 日本車はまた引き離されたとうなだれてしまう、間違いなく乗用車の基準を塗り替える1台である。デザインはちょっとアレだけど。
すべてがアヴァンギャルド「プジョー408ハイブリッドGT」── 清水和夫
2023年はPHEVの元年であったかもしれない。そこでPHEVの中から、デザインセンスのよさでプジョー408ハイブリッドGTをベストピックとしたい。 そのコンセプトはフランス流に言えば、アバンギャルドである。スペック的にはバッテリーを低い位置に搭載するので低重心、さらにフロント荷重57%とFF車としてはハンドリングが素晴らしく優れている。 電子制御ダンパーも功を奏し、1.7トンのクルマとは思えないほどスポーティでGTというネーミングにふさわしい走りだ。 ■清水和夫が2024年に期待する1台「フェラーリ プロサングエ」 24年にもっとも乗りたいのはフェラーリのプロサングエだ。注目するのはモーターを使ったサスペンションにある。 通常はコーナーリングでイン側のサスペンションは伸びる方向にストロークするが、サスペンションに取り付けられたモーターで伸び側を制御し、アウト側だけが沈み込む理想的なロールモードを実現している。 電動技術を使った完璧なアクティブサスペンションなのだ。自動車技術に一石を投じる技術革新ではないだろうか。
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