バイバインだけじゃない…『ドラえもん』実は危険すぎる「恐怖のひみつ道具」
■あらゆる悪事が許される「悪魔のパスポート」
悪魔の顔と「PASSPORT OF SATAN」という言葉が書かれた「悪魔のパスポート」は、どんな悪事も許されるという、まさに悪魔のような効果を持つ最強の免罪符だ。個人的には、このひみつ道具が非常に怖い。 登場したのは「悪魔のパスポート」というエピソードで、お母さんに怒られ逆ギレしたのび太が悪人になると豪語して四次元ポケットからこの道具を奪った。怒るドラえもんにパスポートを見せて服従させ、小さな悪事を働きだすのび太。しずかちゃんのスカートをめくっても「どうぞ」と許されジャイアンを殴っても許され満足感を得るが、心の優しい彼は罪悪感から自らパスポートを返した。 のび太も言っていたが、これを使えばどれだけ殺人・強盗をしても罪に問われない。そして、パスポートを返しても起こした悪事はリセットされないので、死者も被害はそのまま。悪人の手に渡れば、世界中で残虐な事件が頻発するのは容易に想像がつく。 悪意しか感じない道具だが、未来ではどう有効活用しているのか。そもそも、ドラえもんが焼いて捨てようと思っていたというほど危険なものがなぜ手にできたのか。謎は深まるばかりである。
■精神の弱い人は10回で死ぬ?「百苦タイマー」
『ドラえもん』に出てくる道具は、命の危機をもたらすものも多い。「百苦タイマー」に登場する同名道具もその一つだ。ある日、ドラえもんとセワシが道具の点検をしているところにのび太が乱入。追い出された彼は、二人の目を盗んで百苦タイマーのボタンを押してしまう。 百苦タイマーは、押した者の身に100分間で100の苦しみが降りかかる拷問道具に近い代物。しかも、全部終わるまで止まらないという地獄仕様だ。見た目は目覚まし時計型タイマーなので、押したくなる気持ちもわかる。むしろ、こんな危険物が普通にあるほうがおかしい。 のび太の苦難はどんどんとエスカレートし、4回目には鉄骨の下敷きになり、5回目にはポイ捨てタバコで火傷し、6回目には車にはねられている。7回目に包丁を持ったしずかちゃんに襲われたところで、セワシが百苦タイマーを“100年後に持っていく”という機転で難を逃れた。 実はこれ、精神を鍛える修行に使ったりする道具らしい。ドラえもんいわく、弱い人は10回目くらいで死んじゃうこともあるそうだが、もはや修行の域を超えている。ただ、これは自分で押さない限り害がないのでマシなほうかもしれない。