金属の再利用促進へ 3カ所にステーション、和歌山県田辺の産廃処理会社
和歌山県田辺市中芳養の産業廃棄物処理会社「蒲田辰商店」は、県内外でリサイクルステーションを展開する「紙の杜」(海南市)と共同で、田辺市と上富田町の計3カ所に金属類をメインにしたリサイクルステーション「金属の杜(きんのもり)」を構えた。リサイクル品が商品券に変わるポイントシステムを導入しており、「リサイクルの促進で地域を活性化したい」と話している。 【防災や道路情報一つに 和歌山県田辺市「たなべウェブマップ」の記事はこちら】 蒲田辰商店は金属の再生処理もしており、業者から会社に持ち込んでもらうのがほとんどだったが、個人にもリサイクルを身近に感じてもらおうと10月中旬、会社とは別にリサイクルステーションを設けた。 ステーションは、田辺中芳養センター(田辺市中芳養のJA紀南中芳養加工場近く)、田辺湊センター(同市湊の闘雞神社駐車場近く)、上富田朝来センター(上富田町朝来の業務スーパー朝来駅前店駐車場内)の3カ所。受け付けるのはアルミ缶やスチール缶、鉄くず、鍋、自転車、バッテリーなどの金属類とペットボトル。エアコンやテレビ、冷蔵庫、洗濯機などリサイクル料が要る家電4品目は受け付けない。田辺中芳養センターは総合的なリサイクルセンターで、紙類や瓶も受け付ける。 取得できるポイントは品目で違い、アルミ缶なら1キロにつき30ポイント、スチール缶や鉄くず、ペットボトルなどは10ポイントになる。500ポイントたまれば500円分の商品券がもらえる。商品券は紙の杜と同様に指定のスーパーなどで使用できる。牟婁商工会シール部会との連携により、中芳養、上芳養両地区の小売店でも商品券が利用できる。 これとは別に田辺中芳養センターに持ち込まれたリサイクル品については、1キロにつき1円を地元の小学校などに寄付する計画。 蒲田辰商店の蒲田啓吾社長(41)は「住民のリサイクル意識の向上につながり、地域に貢献できればと思う」と話す。 紙の杜は、紙をメインにしたリサイクルステーションを県内を中心に約120カ所に設けており、澤田直哉社長(39)は「紙だけでなく、さまざまな物が資源としてリサイクルされていることを知ってもらいたい。今回、(蒲田辰商店との)コラボにより田辺地方で(金属の杜を)スタートすることができて良かった」と話している。金属の杜は今後、状況を見て増やすことも検討したいという。
紀伊民報