こんな場合どうする?「ご祝儀袋&香典袋」連名の場合や内包みの書き方は?電子マネーはOK?Q&A
しきたりは、時代とともに変化するものですが、その根本にある“心”は知っておきたいもの。ご祝儀袋や不祝儀袋(香典袋)の書き方や注意したい点を解説します。
【こんな場合どうする?祝儀袋・不祝儀袋編】Q. 連名の場合、名前はどう入れますか?
A. 古くは中央より左に寄せて書きましたが、現代は目上の方の姓名を中心に右から書きます。同格の場合には五十音順。連名は3名まで、それ以上は代表者の左側に「外一同」と記し、名前を書いた別紙を中に入れます。
Q. 内包みはどう書くのが正解ですか?
A. 表側の中央に金額を、裏側に住所と氏名を書きます。金額の数字は「壱、弐、参」などの大字でも、「一、二、三」などの漢数字でも構いませんが、金額の最後に「也」は付けません。
Q. 裏側の畳み方は?
A. 慶事と弔事では上包みの折り方が異なります。「喜びは上向きに、悲しみは下向きに」と覚えましょう。写真は弔事のもので、葬儀や通夜に使う不祝儀袋の裏は、上側が下側にかぶさるように下向きに折り返します。
Q. 一般的なお礼を贈るときの表書きは?
A. 一般的なお礼の表書きは「御礼」が正解です。心ばかりの、という意味を示す「寸志」は、目上の人が目下に使うものです。自分よりも目上の方に使うのは失礼にあたるので要注意。「志」は弔事の印象なので不適切です。
Q. 表書きが4文字になってもいい?
A. 4や9といった数字は縁起が悪いとされ、慶事には使用しません。「祝御入学」は「御入学御祝」と5文字にしたり、祝と御入学の文字の間を少し空けるように書いて調整します。
Q. 祝儀袋の表書き、ほかにどんなことに留意するべき?
A. 毛筆か筆ペンを使い、ボールペンや万年筆、青インクなどは使わないようにします。通夜や葬式の弔事では、薄墨を使い、慶事は濃い墨でしっかりと楷書体で書きましょう。
Q. 電子マネーで香典を送るのはあり?
A. 家族葬、直葬など、葬儀の小規模化が進み、キャッシュレスの香典の送金も可能な時代。しかし、遅れても構わないので、ひと言添えて、不祝儀袋を現金書留で送るほうが丁寧です。 全体監修=丹生谷真美 撮影=桂太(フレイム) 編集・文=吉岡博恵、八木あきほ(ともに婦人画報編集部) 『婦人画報』2024年7月号別冊