iPhone受託生産の鴻海、利益が予想に届かず-中国での需要低迷
(ブルームバーグ): 米アップルのスマートフォン「iPhone」を受託製造する台湾の鴻海精密工業の1-3月(第1四半期)決算は、中国でのiPhone需要の低迷を受け、利益が予想を下回った。ただ、今四半期については大幅な成長を見込んでいる。
鴻海の1-3月純利益は220億台湾ドル(約1060億円)。前年同期比で70%強の増加となったものの、予想平均の291億台湾ドルには届かなかった。
ただ、鴻海はデータセンターなど人工知能(AI)インフラへの大規模な投資を背景に勢いを得ており、同社幹部は3月にサーバー事業が今年40%成長する可能性があると説明していた。同社株はAI関連の期待から今年これまでに6割強の上昇となっている。
投資家は、売り上げの半分以上を依然としてアップルから得ている鴻海について、AI需要の高まりで事業の多角化が進むことを期待している。
鴻海は、決算に伴う電話会議を前に発表したプレゼンテーション資料で、今四半期はクラウドおよびネットワーク製品の需要が旺盛であることを示唆。一方、消費者向け電子機器の売り上げはほぼ横ばいを見込んでいる。
政府の公式データによると、1-3月の中国でのiPhone需要は約27%減だったが、アップルは中国でのiPhoneビジネスは成長していると説明している。
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原題:IPhone Maker Hon Hai Misses Estimates in a China Downturn (1)、Hon Hai Sees ‘Significant Growth’ for 2Q Business Outlook(抜粋)
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Jane Lanhee Lee