田舎の島で暮らしていますが「タンス預金」がバレることってあるのでしょうか?リスクってありますか?
金融機関に現金を預けることなく、自宅で保管することをタンス預金といいます。大量の現金を自宅で管理することは、火災や盗難といったリスクがともなうとともに、相続税や贈与税の観点から気を付けるべき点がいくつかあります。 特に田舎の島など外部との接触が比較的少ないような地域では、タンス預金がバレないと考えるかもしれませんが、実際には注意が必要です。 そこで本記事では、タンス預金がバレるおもな理由と、タンス預金のリスクについて解説します。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
タンス預金がバレるおもな理由
正しく税金申告をしているお金であれば、タンス預金自体は違法ではなく、自己責任のもと、自宅のタンスや金庫に現金を保管することは問題ありません。しかし、相続や贈与が発生した際には申告が必要です。相続や贈与の際に税金逃れを目的としタンス預金を行うことはやめましょう。 ここでは、タンス預金がバレるおもな理由について見ていきましょう。 ■不自然な取引の検出 国税庁と税務署では「KSK(国税総合管理)システム」を活用して、納税者の情報などを一括で管理しています。KSKシステムには過去に納めた税金や収入などの情報が登録されており、申告額と実際に納めた税額に矛盾がないかなどを確認します。 さらに税務署は、過去10年分の預金口座の動きを調べることもできるとされているため、高額な入出金や振り込みを徹底的に調査可能と考えられます。不自然な点が見つかった場合は、タンス預金を利用した税金逃れと見なされることもあるようです。 ■税務調査による発覚 相続税や贈与税に関連する税務調査が行われた際に、タンス預金の存在が発覚するケースがあります。相続税の調査では、不自然な現金の動きが特定されることが多く、KSKシステムで不自然な取引を検出した先を、税務調査の対象として選定することもあるようです。 国税庁の「令和4事務年度における相続税の調査等の状況」によると、実地調査件数8196件のうち全体の85.8%で申告漏れなどが指摘されています。