「逆に学ばせてもらっています」“レスリング最強女子”藤波朱理20歳の父が明かす“イマドキの親子関係”「娘に怒られることも(笑)」
一流アスリートの親はどう“天才”を育てたのか――NumberWeb特集『アスリート親子論』では、さまざまな競技で活躍するアスリートの原点に迫った記事を配信中。本稿では、あの吉田沙保里さんを超える「公式戦133連勝」をマークしているレスリング日本代表・藤波朱理(20歳)の父・俊一さんのインタビューをお届けします。「決して強制はしない」「娘から学ぶことも多い」――パリオリンピックで金メダルの大本命と目される“最強の愛娘”の才能を引き出した、現代的な親子関係に迫りました。(全2回の2回目/前編へ) 【衝撃写真】“レスリング最強女子”藤波朱理の「歓喜のタックル」でお父さんが吹っ飛んだ決定的瞬間。「娘に怒られることも…」微笑ましい親子関係を写真で見る(全18枚)
育てたのは娘だけではなく…レスリング界の名伯楽
ここ数年でレスリング強豪校の勢力図は大きく変わりつつある。今夏のパリオリンピックのレスリングにスポットを当ててみると、日本体育大から女子選手として初めて藤波朱理が出場する。同大の男子レスリングの歴史は古く、1949年の創部より70年以上の歴史を誇る。オリンピックでも1964年の東京大会でOBの花原勉が金メダルを獲得して以来、数多くのメダリストを輩出してきた。 そんな名門の歴史に、朱理は新たに自らの名を刻もうとしている。ここまでレスラーとしての朱理を育てたのは父親でもある藤波俊一さんだ。現役時代は国体で優勝するなどの実績を残し、引退後は三重県でいなべ総合学園高校の教員を務めながら部活やクラブでレスリングを教えていた。現在は同校の外部コーチとして指導を続ける傍ら、娘が通う日本体育大の女子レスリングのコーチを務めている。 俊一さんの指導を受けて世界に羽ばたく選手は朱理だけではない。2017年の世界選手権の男子フリースタイル57kg級で優勝し東京五輪で日本代表になった高橋侑希、同選手権男子フリースタイル70kg級で銅メダルを獲得した長男の藤波勇飛、先日キルギスで行なわれたアジア選手権で優勝した男子フリースタイル57kg級の弓矢健人、一昨年の世界選手権男子フリー70kg級を制した成國大志も、いなべ総合学園高校の出身だ。
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