〈全日本高校女子サッカー〉エースが揺らした全国初ゴール、仲間に勢い 神村学園2大会連続8強 FW安田が価値ある先制弾
全日本高校女子サッカー選手権大会は3日、兵庫県三木市の三木総合防災公園で3回戦8試合があった。鹿児島県代表の神村学園は鹿島学園(茨城)に2-0で勝利し、2大会連続の8強入りを決めた。 〈全国高校女子サッカー〉監督が「悩む」ほど選手層が厚い神村、途中出場の選手が活躍し16強入り 次戦は3日、鹿島学園と対戦
準々決勝は5日、午後2時10分から同会場で秀岳館(熊本)と対戦する。 【評】神村は前半、攻め込まれる時間が続いたが、森田や上田麻らDF陣が体を張って守り0-0で折り返す。後半13分、FW安田がロングスローの流れからこぼれ球に反応して先制。22分はMF中野がシュートを決め点差を広げた。後半は終始攻め続けて反撃の隙を与えなかった。鹿島学園は後半にシュートが打てなかった。 ◇ 神村は攻めあぐねた前半から修正し後半2得点。エースストライカーの安田が選手権初得点となる先制ゴールを決めチームを勢いづけた。寺師勇太監督は「前後半で切り替えがしっかりできていた。エースが決めたのは大きい」と喜んだ。 前半は相手の前線からのプレスに苦しんだ。縦にボールを入れる単調な攻撃に陥り、逆に相手に攻め込まれる。DFの成田、児玉らが「ゼロで抑えれば絶対に得点してくれる」と必死にしのいだ。 ハーフタイムに今村龍介コーチから「グラウンドを広く使おう」とアドバイスを受け、サイドを使って相手を崩しながら攻撃を展開。後半13分、ロングスローの流れからFW安田がこぼれ球を迷いなく蹴り込んだ。
「1年前の選手権は全試合出たのに得点できなかった。苦しいところで決めることができほっとした」と安田。寺師監督が「献身的な選手」と評するエースの得点にチームは盛り上がる。自慢の走力も生かし相手に隙を与えなかった。 初戦のけがでベンチから見守った岡部主将は「厳しい展開の前半もみんないい表情で、負ける気はしなかった」。安田は「攻守一体で戦えた。次もゴールを狙う」と誓った。
南日本新聞 | 鹿児島