「安いノートPC用スナドラ」が降臨。1回の充電で数日うごくってすごい
お手頃にAI PCが手に入る時代になりそう。 ベルリンで開催されている家電見本市「IFA 2024」にて、Qualcomm(クアルコム)が、当社が開発するSoC(システム・オン・チップ)、「Snapdragon X」シリーズの廉価版「Snapdragon X Plus 8-core」を発表しました。 これまでCopilot+ PCのプロセッサを独占してきたQualcomm。高価なラインナップしかなかったところに、低価格帯の登場で、AI PCがより身近な時代になりそうです。
コア数少なめだけど、1回の充電で数日もつし、安い
新たに発表された「Snapdragon X Plus 8-core」は、その名の通り8コア。現在流通している、12コアの「Snapdragon X Elite」や10コアの「Snapdragon X Plus 10-core」に対し、コア数を少なくしていますが、その分コストパフォーマンスに優れています。 Qualcommのプレスリリースによると、非常に高い電力効率を誇り、搭載されたノートPCのバッテリー持続時間を延ばすことができるとのこと。さらに、1回の充電で数日間のバッテリー駆動が可能であるとされています。
しっかりした性能
内蔵されているNPUは45TOPSの性能を持ち、これはCopilot+ PCの要件である40TOPSを上回っています。さらに、Chip-to-Cloudのセキュリティ、Wi-Fi 7、UFS 4.0、最大64GBのメモリをサポートしており、統合されているGPUは最大3台の外部モニターを同時に処理できます。 Qualcommによると、「Snapdragon X Plus 8-core」は、Intel(インテル)の前世代モデルであるCore Ultra 7(16コア)よりも60%以上高速で、電力効率は約180%高いとのこと。このチップを搭載した新しいノートPCは、ASUS(エイスース)、Acer(エイサー)、Dell(デル)、HP(ヒューレット・パッカード)、Lenovo(レノボ)、Samsung(サムスン)などの大手メーカーから間もなく発売される予定です。 5月にCopilot+ PCが登場して以来、AI搭載PCに大きな注目が集まっているPC業界。Qualcommの最新の8コアプロセッサの登場が、これからAI PCをさらに普及させていく大きな追い風となるでしょう。
小野寺しんいち