「捨てない片づけ術」とは?年末年始、捨てずに無理のない大掃除のコツ
年末年始の大掃除、ものを捨てるのが苦手な人も多いのではないでしょうか。そんな方にこそ試してほしいのが、家事効率化支援アドバイザー®で、片づけのプロの古堅純子さんが提唱する「捨てない片づけ術」。古堅さんに「捨てない」ことを肯定する理由や、具体的な片づけのアイディアを伺いました。
「片づけ=捨てる」という先入観を捨ててみる
──捨てられないことで悩む方も多いと思います。捨てられない人の特徴はありますか? 古堅さん: 人の特徴というよりは、世代的な傾向はあると感じています。バブル世代の方は、消費が美徳とされた時代を背景に生きてきた人が多いです。また、好きなものを手にすることがステータスという考えもあっただけに、手放すことに抵抗を感じやすい傾向があります。 さらに、バブル世代に育てられた30~40代も同じく「捨てられない世代」だと感じます。だからこそ、見直してほしいのは「捨て方」よりも「買い方」。これは長く使えるかな?と自分に問いかけたり、お得だからという理由で安易にモノを増やさなければ、捨てることに頭を悩ませなくてよくなるかもしれませんね。 ──そもそも、何故「捨てたくない」という気持ちになるのでしょう? 古堅さん: 捨てられない人は、ひとつひとつのストーリーを色濃く覚えているんだと思います。ものを買うには時間やお金、エネルギーが必要ですよね。そうして得たものを手放すのは心理的なハードルが高いのは当然のこと。だから、捨てられない自分を責めないでください。そういう心理になる人にこそ「捨てない片づけ術」があるので、「片づけ=捨てる」という先入観を捨てて、まずは実践してみてほしいです。 ■無理に捨てようとせず、捨てないことを肯定する ──古堅さんが捨てない片づけをおすすめする理由はなんでしょうか? 古堅さん: よく片づかない人のお話を聞くと、「ものを捨てるか捨てないかを悩むことで一日が終わってしまい、ぜんぜん片づかない」とおっしゃる方が多いです。 たしかに手放すとき、ものと向き合うと、色々な葛藤があり、かなり疲れますよね。無理に捨てようとすると、より片づけるのが億劫になり、掃除できないという負のループに陥ります。 だからこそ、「捨てるのは一回やめて、理想の部屋を一から作り直してみることに注力してみて欲しい」と思うようになりました。捨てないことを肯定することで、掃除や片づけがスムーズに進むようになると思いますよ。 ──確かに、捨てないと片づかないと思い込んでいたのかもしれません。 古堅さん そうなんです。負のループは自分で止めるのは難しい。まずは、捨てるのは一回やめて、理想の部屋を一から作り直してみることに注力してみてほしいですね。片づけは幸せに暮らすための方法であって、キレイに片づけること、ものを捨てることが目的ではないと思います。